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組立+溶融電極の技術紹介

2017年06月13日 (火)21時45分PM

技術の芭蕉です。

今回は弊社の溶融電極と呼ばれる製品の一例を交えながら、コイリング、組立、溶融技術の紹介をしたいと思います。

 

先ずはコイリング、及び組立について説明致します。

 

 

棒とコイル棒とコイル組立後

 

上記写真(左)のコイルは、巻き返しコイルと呼んでおり、1本のタングステンワイヤーを連続してコイリングしております。コイル線形はφ0.6mmとなります。このコイルの下に写っているのは、φ1.0mmのタングステン棒となります。このφ1.0mmの棒に嵌合が合うようにコイリング時のマンドレル(コイルワイヤーを巻き付ける棒)を選定し、巻線を行っております。嵌合は棒径とコイルの内径に約0.005mmの差異があると組立時に影響するので、実際に使用する棒径に合わせて、毎回マンドレルを製作し、現物にて嵌合確認を行います。

実際に組立てた製品が写真(右)です。これは、ハンマーを用いて、手作業にてコイルの先端まで棒を圧入しております。数量が多い場合は、自動組立機等を利用して組立を行うことも可能ですが、弊社では、少量多品種の様々なコイルを扱いますので、試作の場合は手作業、またはハンドプレス機等の治具を用いて組立を行っております。

 

 

次は溶融です。

溶融1酸化なし

 

 

先ほどの組立てをした製品を、溶融機を用いて先端を丸く溶融したものです。溶融の表面にはキズもなく、きれいな半球状に溶融することが可能です。一見、簡単そうに見えますが、溶融の形状をコントロールすのは非常に難しく、弊社の技術ノウハウが詰まった製品となります。

 

 

 

今度は先ほどの技術を若干応用した製品を紹介いたします。

 

先ほど紹介した棒とコイルを組立てた電極よりもコイルの線形を太くして、組立後の全体のボリュームを大きくしたいとの要望がお客様よりありました。

通常は、コイル線形を太くする、または芯棒を太くしたりして対応するのですが、ご要望いただいた内容は芯棒径を変えずに、コイル径のみを太くしたいとの要望です。

コイリングをする場合、マンドレル(コイルワイヤーを巻き付ける棒)に対して巻線が可能な線径が決まっております。コイル線径が太くなりすぎるとマンドレルが折れてしまうからです。

 

そこで弊社で提案したのは、先ほどの組立をした製品の上に更にコイルを巻くという方法です。

 

コイル大組立+コイル大

 

上記写真のように、先ほどの組立後の製品の外径に合わせたφ0.7mmのコイル(上記写真(左))を作製し、そのコイルを組立後の製品にかぶせました(写真(右))。この方法にてご要望いただいた仕様に合うサイズの製品が完成しました。さらにこの製品の先端を溶融し、この通り!

 

溶融2酸化なし

 

 

 

 

 

 

 

このように、弊社ではお客様のご要望に対してフレキシブルな対応が可能です。

コイリング、組立、溶融技術にお困りの際は、是非岳石電気までご一報を!!

誠意をもって対応させていただきます。

 

 

 

 

 

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