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タングステン合金で、でかいオモリ作りました

2017年07月30日 (日)18時14分PM

開発部の木村です。

 

皆さん、夏本番いかがお過ごしでしょうか。

夏といえば、「冷やし中華はじめました」の看板につられ、冷やし中華を食べたくなる季節ですよね。

キュウリが苦手な私は、自宅で冷やし中華を食べるとき、キュウリ無しの麺多めのデカ盛りです。

デカ盛り→でかい盛り→でかいオモリ、そう「でかいオモリ作りました」

 

くだらない前振りはさておき、当社では、HPの焼結製品でも紹介しているように、タングステン合金でルアーや、小さい玉のおもり、タイラバ(鯛釣り用のおもり)など、釣り具関連の製品を一部作っています。

 

それらの商品は、関連会社である岳石デライトのブランドであるHEAVY  SOURCEから販売されています。

 

今回は、ひょんなことから、ダウンリガー(深場を狙うトローリング方式)と言われる釣りで使用されるオモリをタングステン合金で作ってみました。

 

ダウンリガーウェイト

左側がおよそ1.3kg、右側がおよそ1.7kgの2種類のサイズです。

 

球体部分がタングステン合金で、その他の板やリングはステンレス製です。

このような間に板がある形状なのは、単純な球体でつくるよりも、船で引っ張られる際に仕掛けの方向性や動きを持たせるためのデザインです。

 

 

一般的には、1.5~5Kg程度の鉛で作られたものが使用されるのですが、比重の大きいタングステン合金で作ることにより、同じ大きさで重くすることがでる、言い替えると同じ重さで小さい形状にすることができます。

 

今回作ったオモリのタングステン合金の比重が18に対して、鉛の比重が11.3なので、同じ大きさのオモリを作った場合、およそ1.6倍の重さとなります。

 

比重を大きくしたものを使うメリットは、オモリが小さくなることで水、水流での抵抗を小さくすることが出来るところです。

 

 

つまり、沈めるときは速く沈む、上げるときはより軽い力で上げられる、また、トローリングのように引っ張られるような動きのときは、より浮力の影響を少なくして、同じ深さでオモリを維持することがメリットとなります。

 

比重の違いが分かりやすいのうに、ダンベルと比較してみました。

ダウンリガーウェイト比較

左側から2kg、1kgのダンベル、右端上が1.3kgのオモリ、右端下が1.7kgのオモリ。

ダンベル2つの合計とオモリ2つの合計がそれぞれ3kgで、オモリをダンベルの形に模してみると、その小さくて重いイメージが伝わると思います。

 

このオモリに関しては、あくまで実験的に作ったもので、その実用性などは試しておりません。(使用レポなど上がってきたときには、ご報告致します。)

 

このオモリを作るにしても、部品での機械加工、曲げ加工、焼結、組立での接合など色々な工程、技術が必要で、新しいものにチャレンジすると、何かしら新しい発見があると実感しました。

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