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作ってみませんか?タングステンパター

2016年05月10日 (火)09時41分AM

今回は管理部の森が担当いたします。

 

GWが終わってしまいました。休みはあっという間ですね。

この期間中に家族旅行やプライベートで有意義な時間を過ごされた方も多いと思います。

私も友人のゴルフ仲間と下手の横好きゴルフを楽しみました。

久しくクラブを握っていなかったので、ショットもパットもボロボロでした。

特にパットはフィーリングが合わず、オリンピックでは「鴨ねぎ」状態でした・・・(ゴルファーにしかわからない話題ですみません~)

 

あー、ポンポン入るパターがあればなぁ・・・

 

あ、そうだ、そういえば弊社でもサンプルで造った「タングステンパターがあった・・・」

 

そこで今回は、一昨年より展示会でご紹介しております、「タングステンパター」についてのお話をさせて頂きます。

 

このパターを造ることになったきっかけは、社長嶽石の「遊び心の一声」と、「単純に100%タングステン合金のパターヘッドはどんな感じなのか?」「もしかしたら滅茶苦茶入るパターが出来上がるのでは?」という淡い期待と興味本位で製造し、場合によっては販売も?という感じです。

 

出来上がったパターがこれです。 もちろん非売品です(笑)

写真1

 

デザインとして参考にしたパターは「PING カーステンTR PAL」というモデルです。

 

写真2

 

当初は3DスキャナーとCADを使って完コピーモデリングをすることも考えましたが、デザイン著作権等の関係もあるため、「見た目に似ているデザイン」にしました。

 

マシリングで削り出す前のタングステン重合金のブロックはこれです。

 

写真3

 

サイズは35x35x150mmで重量はなんと3.4kg・・・ずっしりと重いです。

 

現在、タングステン原材料(粉)の原産国はそのほとんどが中国です。ワイヤーや板などの材料メーカーも無数に存在します。岳石電気では使用する材料は、高品質が特長の日本のメーカーと共同で開発したり仕様を独自に決めたりする必要があるので日本メーカーから購入しています。

ただ、ヘビーアロイのような汎用製品については、お客様の要望により、価格を安く提供する中国の材料メーカーからダイレクトに購入することもあります。しかし、中国製のタングステン材料は値段も品質もピンきりです。高価だから品質が良いとは限りません。

岳石電気ではこれまでの材料技術の経験から上質な原材料を供給する中国材料メーカーを時には中国の山奥まで通い、発掘してきました。つまり「目利き」が必要なのです。

 
もちろん、研究開発も自社で行っている弊社では、特別仕様の一品料理の試作品や特注品などをお望みの場合、自社内で粉末混合から成型~焼結~加工まですべて行うことも可能です。

 

これらの中から選んだメーカーの材料を使い、難作材といわれる、タングステンブロック(ヘビーアロイ)を惜しみなく削り出し、パターヘッドを造りました。

 

スチール製のシャフトはネットでばら売りしているものを購入し、パターヘッドとシャフトをジョイントする「ネックアダプター」もネットで売っていますので、それぞれを接着剤で接合しました。

 

写真4

 

さて、試打した結果は・・・重いです。

振り子のように打つしかありません。

ストローク中に手首で余計な小細工が出来ないのが良かったり、悪かったり・・・好みの問題です。

あと打感が鈍い。ボールが当たった振動が手に伝わってこない・・・・これも好みの問題ですね。

パッティングのフィーリングを大切にしている方は操作しにくいので物足りなさを感じるかもしれませんが、振り子のように打つ方は合っているかも・・・。

但しパターヘッドとシャフトの取り付け位置をバランスなんか気にしないで造ったため、実用化するにはバランスを考慮してデザインし直す必要がありますし、根本的な仕様として、こんなに重くなくてもよいのでは?と思います。

 

スポーツメーカー様、タングステンの利点を活かし、究極のパターを一緒に造ってみませんか?

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