技術情報

世界最高最速 2700℃真空熱処理

こんにちは、技術の芭蕉です。

ヨーロッパ出張から戻ってきて早くも1ヶ月が過ぎました。年齢を重ねる毎に感じますが時間が経つのは早いですね。最近は出張時に打ち合わせした試作の設計検討、手配と忙しくしております。なんとか試作から量産へ繋げていけるようがんばります!!

 

さて、今日は岳石電気の要の技術の1つである、『熱処理』について説明したいと思います。弊社では、ランプに使用するタングステン製品の熱処理を行います。

熱処理をする主な理由としましては、下記の項目が挙げられます。

 

①タングステンに付着している汚れを除去する。

ランプを点灯した時にタングステンの温度が上がるのですが、汚れが付着しているとその汚れが飛んでガラスの内壁に付着し、ランプの黒化につながります。事前に熱処理をすることで汚れを除去し、製品をクリーンな状態にします。

 

②タングステンに含まれる不純物(酸素,水分,ガス等)を除去する。

熱処理の温度帯によって、タングステンから不純物(酸素,水分,ガス等)が発生します。ランプ点灯時にはかなりの高温になる為、事前に製品を高温で熱処理することで、ランプ点灯時の不純物の発生を少なくすることができ、ランプの特性UPにつながります。

 

③タングステンの結晶粒をコントロール(大きく)する

熱処理を行うとタングステンの結晶粒が成長し、高温になればなるほど大きな結晶粒になります。結晶粒が大きくなることでランプ点灯時のタングステンの消耗を抑えることができランプの長寿命化につながります。

 

上記のように高温で熱処理をすることでランプ特性がよくなります。熱処理温度をより高い温度で処理できるようにと弊社の中でも日々改善に取り組んできました。その結果現在では、自社開発した真空熱処理炉にて最高温度2700℃までの処理が可能となりました。しかも昇温から冷却までの時間は約2時間。この真空熱処理の開発により、1日にバッチ処理で数回の熱処理が行えるようになり、多くのお客様に貢献しております。

熱処理温度については、よくお客様からのお問合せで本当にその温度まで上がっているのかという質問がございます。

 

安心してください。上がってますよ!!!

 

と申しますのも、通常の管理での温度確認は放射温度計にて測定をしておりますが、実際にその温度まで上がっているのかを確認する為に、その温度で溶ける融点の金属を炉に入れて熱処理を行い、入れた金属が溶けたことを確認しております。

 

 

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上記の写真はタングステンの坩堝にタンタル板を乗せて、2700℃で真空熱処理をした後のものです。タンタルが溶けてタングステンにくっついていることが確認できました。

 

真空炉の開発当初にはさまざまなアイディアを試し、炉菅が爆発したことも多々あるとか。。。

失敗は成功の基といいますが、何回も失敗を繰り返し、その経験を活かして成功への道が切り開けます。私もお客様からいただいた宿題を早く解決すべく日々努力しております!

 

熱処理のみの依頼でも検討することが可能ですので、ご興味ある方、お困りの方は、岳石電気までご相談ください!!

 

2016-08-05
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