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技術情報

植物育成用ランプ(Holicultural lamp)

営業の大坂です。

昨年、とあるヨーロッパのランプメーカーを訪問したとき、『Holicultural Lamp』は売れ行きがよいというのを聞きました。そこで、少し植物育成用ランプに関しておさらいをしてみました。

 

去年の出張中は晴天に恵まれ、気温も晩秋から冬のヨーロッパにしては、ヨーロッパの人間が驚くほど高かったのですが、通常は曇天の日が多く、『何か暗いなぁ』といったイメージがあります。

 

植物育成用ランプ

LEDVANCEという会社のホームページに載っていたのですが、植物育成の盛んなオランダでは、夏の晴れたときには、100,000ルクスほどある明るさが、冬には10,000ルクスに届かない日が多いそうです。そこで必要となってくるのが、植物育成用ランプです。

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花、果物、野菜をグリーンハウスで育成しますが、必要とされる分光分布(Spectrum)は千差万別です。ただ、ランプに高効率を求めるために、ヨーロッパでも、アメリカでも、植物育成には、ナトリウムランプが一番多く使用されているようです。トマトなどといった、特定の植物には、ナトリウム灯の分光分布が植物育成にあっているようです。

 

LEDを使った植物育成というのもあるようですが、波長が非常に狭い(ピーキーな)LEDは中々苦労をしているようで、色々と制限があるようです。例えば、写真のような工場で使用すると、光量が足りませんし、広い分光分布を持とうとすると、波長が狭いLEDをいくつも器具に並べなくてはなりません。

 

ある特定の植物を育てるためには、非常に広い分光分布と光量が必要となり、LEDはこの分野では出番がなく、この分野で使用されるのは、太陽光に非常に近い、広い分光分布を持つといわれている、セラミックメタルハライドランプ(セラメタ)で、特に北米で販売量が増えているようです。日本のランプメーカーも、つい数年前までは、セラメタを製造販売していましたが、残念ながら自分の知る限り、日本でセラメタを製造しているところはありません。将来的にランプが必要となったら、中国から購入になるのでしょうか?

 

2018-03-02
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