技術情報
開発レポート

各種電子源の試作・量産を承ります

開発を担当している森です。

今回は、弊社で取り扱っている電子源(陰極、カソード、フィラメントなどと呼びます)についてお話いたします。あまり知られていませんが、我々は電子源のアセンブリを得意としており、試作から量産まで多数の実績があります。

ご存知の通り電子源は真空環境下で使用されます。真空中に電子を放出する方法にはいくつかあり、電子源として利用されるのは1~3です。その中で、我々が取り扱っている電子源は、熱電子放出型となります。

1.熱電子放出

2.電解電子放出

3.光電子放出

4.二次電子放出

熱電子放出型は、金属を高温に加熱することで、エネルギー障壁を乗り越えた電子が真空中に放り出される仕組みを利用したものです。この障壁を仕事関数と呼びます。仕事関数が低いほど電子は放出され易くなるため、多くの電子源には仕事関数を下げる工夫が成されています。具体的には、W(タングステン)、Ta(タンタル)などの高融点の材料を使用したり、ThO2(トリア)やY2O3(イットリア)、BaO(酸化バリウム)などの仕事関数が低い物質を使用したりします。

下の写真は、弊社で製造した電子源の一例で、イオン源のフィラメントです。

フィラメント

接合

特にコアとなるコイルについては、材料調達、加工、洗浄、熱処理まで弊社で一貫して対応することが可能です。

構成部品の材質については、次のような実績があります。

コイル : W、Re-W、Th-W、Re、Ir、Kov

ステムピン : Ta、Mo、KoV、SUS

碍子 : アルミナ(Al2O3)、ステアタイト(MgO・SiO2)

また、構成部品の接合方法については次の通りです。

コイル+ステムピン : 抵抗(スポット)溶接、レーザ溶接

碍子+ステムピン : ガラス溶着、メタライズ+ろう付け(金、銀)、活性ろう付け(銀)

下の写真は、照明機器の陰極として実績のあるもので、含浸型陰極の一部です(易電子放射物質はBa系です)。今回はご紹介のみとさせていただきます。

MSP00001

以上、簡単にご紹介させていただきましたが、今回の形状に限らず弊社では、少量試作から承っております。

どうぞお気軽にご相談いただければと思います。

Key Words:Cathode、Electron source、Thermionic source、Low work function、Welding、Sealing、Joining、Metalizing、Glass fusing

2016-06-03
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