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”巨大”中国分析機器マーケットを探る!

2017年10月20日 (金)14時46分PM

2カ月連続で中国に駆り出されてしまった技術営業の茂呂です。

 

中国にはもう何十回と行っていますが、一番安全な乗り物と分かっていても、いまだに飛行機の揺れには慣れません。

 

今回は技術課の川上(なんと中国初上陸!)と一緒に中国北京へ出張に行ってきました。私自身、中国には何度も行っていますが、北京は個人的になぜか縁がなく今回で3回目となります。

 

そんなこんなで北京に降り立った私たちですが、なんと空がとても青かったのです。

私が上海に住んでいたころのPM2.5は数百ppmが当たり前でしたが、この日の北京のPM2.5はなんと14ppmと、もしや当局でデータを弄っているのでは、と疑いたくなるほどでした。

 

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※ホテルから撮った北京の空は青かった。

さすがの中国でもデータは弄れても空の青さまでは弄れないようです。

 

前置きはこの辺にして、今回の北京出張の目的は北京BCEIA展示会に参加することです。このBCEIAは中国版JASISという位置づけで、中国全土の分析メーカー(もちろん外資メーカーも出展します)が集結します。

 

10月18日からはじまる共産党大会で厳戒態勢の中、飯のタネを探しに(至る所に立っている)警察官の脇をくぐり抜けながらBCEIA会場に向かいます。

 

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予め事前登録をせずに会場へ向かいましたが、特に混むこともなくすんなりと会場入りできました。しかし、中国に来るたびに驚きますが、中国の「(現金の)キャッシュレス化」と「インターネットによるオンライン手続きシステム」には感心しますね。

今回も、来場者は中国版LineであるWechatの公式アカウント用QRコードを使って入場手続きを済ませていました(外国人は一般受付から入場します)。

 

会場内は日本のJASISとほとんど変わりがありません。この中から岳石電気の技術を提案できそうなお客様を見つけていきます。

 

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岳石電気ではご存じの通り特殊ランプ用のフィラメントや電極などを得意としていますが、昨今のLEDブームの関係で、残念ながらランプ用光源はLEDへ世代交代が進んでいっています。

そんな逆境の中、私たちも「陸王」ならぬ、次の飯のタネを探すため、開発部隊が主体となり、必死に試行錯誤しながらフィラメントの応用を利かせられる新しい技術を日々、模索しています。

その中で特に「分析機器市場」と「医療機器市場」に力を入れており、国内市場だけではなく、海外市場も同時に開拓していくと言う会社方針により、今回の中国出張が決まりました。

 

 

北京についた初日の夜はこのブログの読者であればお馴染みに「岳石電気の宴会部長である川上の相方だった任さん!」にホテルの近くで北京料理を案内してもらいました。

残念ながら顔出しNGだったので、北京料理の写真をパシャリ。

 

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川上はパクチーが全然ダメだったようで(私は好きですが)あまり箸が進んでいませんでしたが、このお店の名物である「燃えるチャーハン」もおいしくいただきました。

 

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さて、仕事モードに戻りまして、ふたたび北京BCEIAへ会場入りです。今回の出張で私たちが狙う市場はずばり「GC/MS」と「SEM」です。両方とも電子銃の部分にフィラメントを使っている製品です。

 

中国市場にないものはない、と言われるほどなんでも揃う中国ですが、予想していた通り、GC/MSまで製品ラインアップに揃える分析機器メーカーは両手で数えられるほどしかありませんでした。SEMに至ってはなんと中国メーカーが1社のみ。ほとんどは外資メーカーの独占市場です。

 

ただ、中国メーカーに力がないからと言って手を伸ばさないのは岳石電気ではありません。岳石電気は「お客様と一緒になって新しい技術を開発し、市場に一番乗りする」という考えを持った会社です。二番煎じの技術では意味がありません。

だからこそ、仮にその技術が芽生えなくても、いまからタネを蒔く必要があるのです。

 

話は変わりまして、岳石電気で取り扱うフィラメントの材料はタングステンがメインです。ご存じの通り、一般的にあまり聞きなれないタングステンという材料のおよそ80%以上は中国で生産しています。

タングステン材料の中でも、トリアが添加されたトリエーテッドタングステン(トリタン)は環境問題が原因でプランゼ―をはじめ、撤退する企業が少なくありません。私たちも材料がなければ製品を作れないため、製品開発と同時に材料調達にも目を向けなければいけません。

前置きが長くなりましたが、今回の出張のもう一つの目的はこの材料メーカーの開拓です。

 

今回訪問したのは、以前より弊社と付き合いのある北京のタングステンをメインに取り扱う材料メーカーです。工場も見せてもらいましたが、日本式でしっかりと5Sが徹底されており、数十台の自動加工機がずらーっと並んでいました(写真をお見せできないのが残念です)。

 

今後は中国国内の材料メーカーも同時に開拓しつつ、より品質の良い、コストパフォーマンスにすぐれた製品を提供していきますので、ご気軽に相談してください。

 

 

追伸:字数の関係で、この記事だけではまだまだ中国出張の全部をお伝え出来ませんでしたが、これから中国出張に行く読者の皆様にアドバイスを一つだけ。

中国に行ったら「火鍋の食事だけは避けましょう」

川上は見事に中国式火鍋の洗礼を受けて今回の中国滞在中、トイレットペーパーが手放せませんでした。ちなみに中国のトイレに紙はありませんので、常にティッシュを携帯しておくことをおすすめします。

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