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熱処理と素材

2018年08月02日 (木)15時00分PM

こんにちは、技術課の川上です。

 

普段はタングステンやモリブデンなどの高融点金属の取り扱いがメインですが、直近ではニクロムを使用したフィラメントの開発に携わっております。

そもそも、ニクロムとはニッケル(Ni)とクロム(Cr)を中心とした合金で、加工が容易で電気抵抗が大きく、酸化されにくいので電熱線によく利用されていますが、弊社の主力製品(フィラメントや放電灯電極)には使用されない為、取り扱っていく中で、思わぬ祖語が発生したりします。

例えば、タングステンの場合には熱処理行う事で、クリーニングと歪取り・結晶成長コントロールが可能ですが、ニクロム線にとある目的で実験的に熱処理を行ってみました。

 

熱処理前のニクロム線の拡大(×1300)の写真がこれです。↓

熱処理なしの拡大写真

 

これを、水素雰囲気中で熱処理してみたところ、、、(タングステンやモリブデンなどは、酸化還元の為、水素雰囲気での熱処理が一般的です)非常に柔らかく、且つ、灰色になってしまいました(元々は銀白色)。

拡大してみるこんな感じです。↓

HTの拡大写真

成分分析をしてみるとNi・Crの他はOが検出されました。(生状態ではOは検出されず)

 

それでは、酸素の無い不活性雰囲気ならばと、アルゴン雰囲気・真空でも熱処理を行ったみましたが、結果は同じでした。。。↓

Ar1000℃の拡大 VT1000℃の拡大

 

恐らく、熱処理温度が高過ぎて、材料の一部が蒸発してしまった為と思われ、加熱温度を半分以下にしてみると、今度は変色はしませんが、柔らかさが得られなかったり、、、。

こんなトライ&エラーを繰り返す事で、自身の知識・スキルが身に着くと自分を慰めつつ、日々を過ごしております。

 

それではまた、次回お会いしましょう。

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