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最新記事一覧

多条コイルへの挑戦!

2021年11月26日 (金)17時51分PM

技術課の川上です。今回は多条コイルのご紹介を致します。

通常の巻線ではメインワイヤー1本をコイリングして作成するのですが、多条コイルは巻線時に複数のメインワイヤーを同時にコイリングする製品となります。特徴としてはトルク性の向上となり、主に医療でのガイドワイヤーなど、回転の追従性を求める為のご要望が多いです。

弊社では長年、照明用のフィラメントコイルを作成して来ましたので、そのノウハウを生かしたコイルの作成が可能です。特に医療用として弊社設備のメリットのひとつとして、芯線に巻き付けた後に芯線を除去する手法が有り、この方法を利用する事で、長尺や可変ピッチなどが容易に作成出来ます。実際に作成した4条コイルがこちらです↓

4条コイル写真

これらは、素線φ0.12㎜ SUS304 の 4条となっております。外径がφ0.74㎜ 全長が4㎜です。ちょっと判りづらいので拡大すると、、、

拡大写真

拡大して見ると4本毎に若干ズレが生じているのが判ります。現時点では既存設備を少し改造して作成しているので、この様な形になっておりますが、今後はさらに条数を多くしたものにチャレンジする為に設備の大幅な改造も視野に入れて取り組んでいます。

ちなみに、このコイルをSUSの棒に溶接する事も可能です。溶接も抵抗溶接・レーザー溶接・Tig溶接などを完備しており、目的・用途に応じて使い分けております。

溶接写真

以上の様に、弊社では様々な試作にもトライさせて頂いております。一般的なスプリングメーカー様が出来無い案件でも弊社では可能な場合も多々ありますので、ご要望が有ればお気軽にご連絡下さい。

岳石電気㈱ 営業部技術課 川上まで  
E-mail: kawakamiy@takeishi.co.jp

六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる 第二章(電子は出るのか!?)

2021年10月28日 (木)20時32分PM

こんばんは。開発を担当している金野です。

新型コロナウィルス感染者が少なくなりつつあり、久しぶりに旅行をしてみようかと思っているところです。ですがっ!ガソリン価格の高騰につき燃費の悪い車に乗っているので車での遠出は止めておこうかと悩み中です。ちなみにこの一年間で1リットルあたり30円以上値上がりしているので晴れの日は自転車通勤をすることに決めました。

これから寒くなるのに・・・風邪ひかないようにしないとですね。

 

さて、六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる。の続々(ゾクゾク)編です。

前回の4mm程度のLaB6をガリガリ削って磨いてみました!の続きですが、悲しいことに掲載後実験室に放置していると崩壊。また振り出しです。

 

色々と見直しをしてみました。原料の状態や焼結条件・・・等々。

10mm程度の焼結体をつくることに成功しました!しかも今回作製したものは前回のものと比べ物にならないぐらい硬いんです(カッチカチです)。サンドペーパーや研磨機如きでは傷一つつきません!

上司に「全く磨けないんですけど。どうしましょうか?」と尋ねると奥の手があるとのこと。実験室に連れられていくと出てきたのが「ダイヤモンド粉末を混ぜた磨き液!」

なんとリッチな。私の実験なんぞにこんな高価なものを使ってよかったのでしょうか。

この高級磨き粉を使うとピカピカに磨けました!

磨いている途中に落っことしたりしても大丈夫だったので、満を持して切削加工した後が下の画像で崩れずに削れました。

現在試作品を評価中で、電子が無事に出ることを祈っています。

せっかく作れるようになったので、今後は用途を見つけて行かねばなりません。

 

LaB6とは関係ありませんが

「ダイヤモンドとダイアモンド」書くとき、どっちだっけ?と思った事はありませんか? 私は子供のころから迷います(笑)

気になった方は文化庁HPの外来語の表記 留意事項その2(細則的な事項)、を検索してみてください。

小さいけど凄いんです

2021年10月14日 (木)08時56分AM

生産技術の松波です。生産設備の設計、改造、保全、改善を担当しています。
先日、我が家の10年選手のホームシアターのスピーカーから音が出なくなり、可能な範囲で分解してみましたが、ほこりの中に小さな部品がいっぱいあり、よく見えないので掃除してインオペ。(本業ではそんな事は絶対にしませんが。)当然、壊れたままで、どうしたもんかと悩んでいました。 小さい部品と言えば、弊社で生産している製品でもワイヤー(径が0.1mm)を巻いて大きさが10mm x 4mmくらいのコイル(ばねのような形状のもの)があります。 数字だけではピンとこないかもしれませんが、普段の生活で使用しているもののスケール感からするとかなり小さいです。 かさばらない事はよいのですが、小さすぎてピンセットでないと掴めなかったり、投影機や拡大鏡などを使わないと形状の確認ができないのが難点です。 また、この製品を生産してる設備の構成部品も当然小さく、壊れたり改良する時に製作を依頼している加工業者さんへは常にご負担をおかけして、申し訳なく思っています。 しかしながら、このような小さいものが、医療機器やセンサー分析機器など現代社会になくてはならないもののコアパーツとして使用されています。 スピーカーの部品と同様に小さいながらも、広く皆さんの縁の下の力持ちとして活躍しているのだなと思うと、とても嬉しくなってきます。 老眼で見えづらく、なかなかの扱いづらさですが、皆さんのお役にたっているとの想いでこれからも励んでいきたいと思っています。

EV車用バッテリーや半導体PKG検査に活用するX線検査装置

2021年10月01日 (金)12時48分PM

最近、水素と電気自動車、自律走行車関連産業の復興期を迎え、自動車用半導体・バッテリー市場が急成長しています。特に半導体や電池は、安全と直結された部品で、これを検証するための検査工程の重要性が高まっています状況。

専門市場調査会社によりますと、2021年の世界の電気自動車の販売台数を約687万8,000台と推定しております。 2020年の売上高310万台の倍を超える成長になります。またグローバル電気自動車市場が2021年から2030年まで年平均21%大きくなって、2030年には販売量が4000万台に達するだろうという予測が出てきて関連検査装置市場も一緒に成長していくとの予測まで出ております。

また、最近台頭した半導体品薄状態で、半導体工程の不良を検査する装置も注目されている。特に、米国インテルと台湾TSMCなどの主要な半導体サプライヤが世界中の様々な業界を席巻している半導体の長期化に備える姿を見せており、半導体検査装置の市場は継続的に成長するものと見られる。 このように、自動車用半導体及び電池検査装置の需要が増えつつ、半導体およびバッテリ検査装置の需要性が注目されている。色々な検査装置中X-Ray検査機器は半導体重要工程の内部不良を検査する方式よく使われいます。


半導体PKGのX線 透過写真
抜粋:SEC社(海外X線装置メーカー)



リチュムイオンバッテリーのX線 透過写真
抜粋:SEC社(海外X線装置メーカー)

弊社岳石電気朴はこのようなX線検査機や医療用CT等に使われるタングステン、モリブデン、タンタル等のレアメタル素材でフィラメントを製作しております。少量試作から量産まで、お客様が満足するコストと納期を提供するように一生懸命頑張っております。是非お問い合わせなど持っていらっしゃるのあれば気がするく弊社のメンバーに声をかけてください!宜しくお願い致します。

「あかりの日」で思うこと。

2021年09月24日 (金)21時10分PM

   10月21日は「あかりの日」です。

   なぜ、「あかりの日」を10月21日にしたかというと、10月21日というのは、大昔にアメリカのトーマス・エジソンが京都でとれた竹の繊維を使用したフィラメントを使用して、白熱電球を世界で初めて一般に公開した日が10月21日だったからだそうです。日本では、1981年に、エジソンさんが白熱電球を、世に紹介した記念日として「あかりの日」を制定したそうです。日本の京都でとれた竹を使ったというのも、大きな理由の一つだと思います。「あかりの日」というのは、あまり浸透はされていない記念日で、他の国には多分ない、日本独特の日のようです。トーマス・エジソンというとGE(Genera. Electric)を思い出します。エジソンさんはご存じのように発明家で、GEを1878年に設立したことで有名です。

   日本では照明をやっている会社がいろいろあります。LEDの普及で随分と様相が違ってきてしまいましたが、世界で3大照明メーカーをあげろと言われれば、アメリカのGE、オランダのPhilips(現Signify)、ドイツのOsramではないかという人が今でも多くいると思います。20年前に、ワールドトレードセンタービルが崩壊したのちに、瓦礫を取り除いたいわゆる、グラウンド・ゼロといわれる場所に、キセノンランプを夜空に向かって点灯して、ビルの姿を闇夜に浮かびあがらせ、9月11日に何が起こったのか、なぜ起こったのかを考えさせるのがその3大照明メーカーの一つのGEです。

   暗い場所を明るくして、人々の暮らしを快適にするという、本来の”あかり”からは、ずれてしまった使用方法なのかもしれませんが、こういった”あかり”の使い方もあるのですね。「あかりの日」には、10月21日には”あかり”ってなんだろうと少しでも考えるといいのかもしれません。

長いサーメット棒を作ってみた。

2021年08月01日 (日)17時06分PM

こんにちは。開発を担当している金野です。

 

東京オリンピック期間も半分が過ぎ、日本選手の活躍している姿を見ると、私も仕事を頑張っていこう!と思う毎日です。

ただ、こんな間近で開催されているにも関わらず応援に行けないのが残念でなりません。

大人しくテレビを見ながら日本選手団を応援しているので皆さん頑張ってください!

新型コロナが収束して今年の冬に忘年会があるとすれば、ドローンの操縦はできないので、ピクトグラム50競技を練習して披露したいと思っています(笑)

 

さて、今回は長いサーメット材料(棒)を作製したので、ご紹介いたします。サーメットとはceramics(セラミックス)とmetal(金属)からの造語で、耐熱性や耐消耗性を高めたものを指すようですが、弊社で製造しているサーメット材料はランプ部品の一部で封止性を高めるために使用されています。

 

これまでは製品は数センチのものでしたが「もっと長いものが作れないか」とお客様からの要望で作製してみました。

 

長いものを作ろうとするとグニャっと歪んだり割れたりしていたのですが、製法を改良してみた結果、仕上がりは真直ぐで15cm程度のものが作れるようになりました。もう少し改良したいところはあるのですが・・・。

このように弊社では既存品の改良にもチャレンジしていきますので、何なりとお申し付けください。

 

最後に、これからが夏本番です。暑い日々はまだまだ続きます。暑さ対策をしっかりとして、この夏を乗り切りましょう!

モリブデン(Mo)-ルテニウム(Ru)ろう材

2021年07月16日 (金)23時30分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

東京五輪開幕まで1週間となりました。選手の皆さんは、新型コロナへの対策も考慮しつつベストを尽くさなければならないので大変だと思います。頑張ってほしいですね。応援しています!

今回、モリブデン‐ルテニウムろう材を造ってみましたので、簡単に紹介させていただきます。このろう材は融点が高いため、高融点金属同士の接合(ろう付け)に使用されますが、市販されていないため、独自に材料を調達する必要がありました。一般的には次のような状態図がありますので、こちらを参考にしました(長崎誠三、平林眞、二元合金状態図集、アグネ技術センター)。



作製したろう材を用い、タングステン同士のろう付けを試みましたので紹介させてください。実際のところ、なかなかうまく出来ませんでした。この写真はCCDカメラによって観察したものですが、接合部に大きな隙間が生じてしまった失敗例です。なお、写真左側は多孔質タングステンです(これ以降の写真も全て同様です)。



この写真は成功例です! 写真中央が接合部なのですが、ろう材の状態が非常に分かりにくいため、SEMで観察してみました。



これはSEMによる反射電子像です(CCD画像よりも拡大しています)。ろう材によって隙間なく接合できていることが分かります。接合部の色味の変化が分かりますでしょうか。接合部をより明確にするために、マッピング分析によって元素の分布状態を視覚化してみました。



これが元素マッピングの結果です。接合部が明確になりました。左側は多孔質のためか、ろう材が拡散しているのでしょうか。



引き続き研究開発を進め、モリブデン-ルテニウムろう材の応用範囲を広げて行きたいと思います。接合に関するご相談もお待ちしております。

久しぶりの展示会視察

2021年07月02日 (金)19時01分PM

技術課の芭蕉です。

本日は、久しぶりに展示会の視察に行ってきました。

視察してきた会場は大田区加工技術展示商談会です。

https://www.pio-ota.jp/ota-tech/2021/


コロナ渦の中、展示会等のイベントは中止になってしまったり、説明員不在のリモート展示等も多い中、本日の展示会は説明員の方もおり、多くの方が来客しているように感じました。

展示会の運営の方に1点だけお伝えしたいことがあります。

事前登録をした方は長蛇の列ができていて入場に時間がかかり、当日に登録する方はスムーズに来場していました。事前登録の意味がありません。。。orz

改善していただけるとありがたいです。

さて、加工技術展示会ということもあり、様々な加工製品の展示、技術紹介がありました。

テーマ別に分かれており、成形,表面処理,金属除去,接合,開発・設計・組立,非金属除去等のブースがありました。

展示会視察の主な目的は、①情報収集 ②加工外注先の開拓 ③弊社の製品の売り込み(営業)です。

展示会場を回り、担当者様の説明を聞いていると「こんな形状どうやって加工しているんだろう?」「この材質をこんな精度で加工できるなんてすごい!」等の様々な疑問が湧いてきます。

また、説明をきいている最中に聞きなれないワードがでてきて、恥ずかしくて質問ができず、とりあえず相槌を打ってしまう場面もありました。


本日の展示会を通して、まだまだ勉強が足りないと感じました。知識がないと質問が出来ない為、深い話を聞いたり、有益な情報をもらうことが難しいです。今回でてきた疑問点は宿題事項として後日調べて次回に活かしたいと思います。日々研鑽ですね。

最近は、これまでの営業の成果もあり、タングステン、モリブデン以外の材質の加工の引き合いも徐々に増えてきました。その中には弊社の既存の設備では対応ができないものや、納期、コスト面等の兼ね合いで、外注先に依頼をするケースもございます。そういった場合でも、「どうやって社内で製造するのか?」という疑問を常に持ち続け、日々勉強していきたいと思います。

ハロゲンヒーターとは?

2021年06月25日 (金)19時43分PM

今回は石英タングステンヒーターのお話をさせて頂きます。石英タングステンヒーターとは、タングステンで作成されたフィラメントを石英管に封じたランプで、ハロゲンガスを封入する為、ハロゲンヒーターとも呼ばれます(ハロゲンガスを入れる理由は省略しますが、長寿命化が目的です)。用途としては、照明、乾燥、硬化、コーティング、液体加熱、焼結、成膜、滅菌、プラスチックの熱成形や真空成形など、多種多様です。

上記の目的としてハロゲンヒーターだけでなく、セラミックヒーター、シーズヒーター、カーボンヒーターなど目的と用途によって選択されます。ハロゲンヒーターの特徴としては、

1、熱効率が良い→投入電力の86%が赤外線に変換され、高効率なエネルギー源とされている。また、石英管に封入されているので外部からの熱損出影響を受け難いといった特徴も有り。

2、高温度到達→タングステンは全金属中融点が3400℃と最も高いので、理論上では3000℃程度まで昇温可能(その代わり寿命は著しく短くなりますが)。

3、レスポンスが早い→発熱源であるタングステンフィラメントは熱容量が小さいことから瞬時に昇温が可能。熱制御にも優れる。

4、クリーン→放射方式の非接触加熱であり、対象物や周囲環境を汚染することがない。

と言った感じです。実際の製品を見てみると、、、

石英ハロゲンヒーター

透明なチューブ状のものが石英管で、中のコイルが弊社が作成しているタングステンフィラメントです。2m以上の長尺のものも有ります。さらに中身を見てみると、、、

中身のタングステンフィラメント

良く見ると、フィラメントに輪っかの様なものが付いているのが見えます。これらはサポートリングと呼ばれ、高温に発熱したタングステンフィラメントが石英管の内壁に直接接触させない為のものです。また、お客様の要望によっては発光部を変則ピッチにして、任意で熱分布を制御するなど種々対応致します。

もしご興味が有りましたらお気軽にご相談下さい。

レアメタル素材の3Dプリンティング製作

2021年06月10日 (木)19時00分PM

こんにちは皆さん!岳石電気朴でございます。本日は面白い案件がありましてぜひ皆様に紹介したく、投稿させて頂きます。

最近金属の3Dプリンティング技術が次世代技術としてかなり注目していると思います。樹脂を使用する3Dプリンターの場合はもうかなり技術が発達されまして企業だけではなく一般人も簡単に印刷機を低下で買って個人趣味で自分が作りたいものをCAD図面で描いて数回のマウスクリックで希望する形状のまま簡単に製作できるのような時代になりました。一般金属の素材もSUSやアルミナなどで多様なものが製作できるようになって医療、自動車分野の産業によく使われていると新聞記事などで確認できますね。

さらに最近は融点かはるかに高いタングステンやモリブデンなどの3Dプリンターができることをしょうちしておりますか?岳石電気は北米、EUのパートナー会社と連帯してレアメタル素材の3Dプリンティグ技術を活用して日本のお客様に試作品製作から量産まで支援しております!

3Dプリンターで試作したサンプルは下記のようなものが製作できます。用途は宇宙航空、医療機器など多様な産業分野に活用できるとおもいます。

尚、製作可能形状ガイドラインは下記の様な形で作ることができます。

製作可能な素材はタングステン、モリブデン、ニオブ、チタンなどEBM, SLMタイプの用のパウダーを販売しております。もしご興味を持っていらっしゃるお客様がございましたら朴までご連絡ください!よろしくお願いします。

価格高騰!!

2021年05月27日 (木)14時25分PM

『イリジウムワイヤーの販売価格を半年で6倍にしなくてはならなかったよ。なんで価格がこんなに高騰しているのか、本当の理由はわからなかったけどね・・・・』

   先日、アメリカの材料屋さんからイリジウムワイヤーの見積もりを取った際に、こんなことを言われました。タングステン、モリブデン以外にも、岳石電気ではいろいろな金属を加工しています。タングステンやモリブデンと比較すると、ボリュームは多くはないのですが、プラチナ、イリジウム、パラジウム、ロジウムなど、貴金属を加工したり、貴金属を使用して、コイルをつくったりもしています。その貴金属についてですが、最近価格の高騰に歯止めがかかっていません。

   まだ学生だった頃、学校の授業で貴金属は世界の経済が低迷しているときとか、将来的に景気が減速することが懸念されるときに貴金属は買われる傾向にあり、世界の経済が低迷から脱出するとか、景気が好転する、又はこれ以上に景気が減速することはないとされると貴金属は売られ、売られたお金が株などに向かうというシナリオを描くケースが多いと習ったような気がします。希少価値の高い貴金属などは、世界的に景気が後退しそうな時に、株に代わって購入されることが多いので、景気減速局面で株価の低落・暴落の際に、貴金属の価格が高騰するということは、理解できるような気がしました。

   つい先日、アメリカの平均株価指数であるDOW Jonesが史上最高値を付けました。ポストコロナ時代に、アメリカと中国を中心に、世界経済は急速に回復するとの見方が大勢を占める中で、貴金属価格は高騰を続けています。最近は、昔習ったように、株価が上がれば、貴金属の価格は下がるというわけにはいかないようです。確かにコロナウィルスで物流が停滞する傾向にあったり、主産地である南アフリカからの供給が不安定だったという理由があるのかもしれませんが、こんなに急激に貴金属の価格、特にイリジウムの価格が上がるとは思ってもいませんでした。イリジウムの価格が本当に上がっているのです。絶対にイリジウムが必要であるという場合を除けば、これから貴金属の価格がどうなるかを静観するか、代替品を探す、試してみるというのもいいのではないかと思います。

六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる

2021年05月14日 (金)21時59分PM

こんばんは。開発を担当している金野です。入社して9か月が経ち、時の流れが速く感じる年頃です。

私は入社のため九州から秦野に引っ越してきたのですが、自宅の玄関を出て直ぐ富士山が見えることに日々感動しています!富士山に登ってみようと思っているのですが、先ずは付近を探索して良いところを探していきたいと思います。

さて、今回は六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみた。の続編です。

この六ホウ化ランタンは融点が高く、電子放出率が高い材料で電子顕微鏡だけでなく、マイクロ波管、電子リソグラフィーなどにも使用されているようです。

当社では以前からこの焼結体の開発をしていたのですが、焼結後は時間が経つと粉々になってしまうのが課題なんだよねと先輩から教えてもらいました。

「へ~ぇ数日でボロボロになるんだ」と物は試しに作ってみたものの、数時間でこのような結果に!

数時間後の画像(LaB6ではないのか?!)

え?数日じゃないの?と頭が真っ白に。

「形が残っていて全部崩れていないのなら磨いてみれば?」と先輩。

崩れるのが怖くてピンセットで緩くつまんでいたのですが、先ず白い部分を軽く落としてから、ガリガリ削って磨いてみました。(怖くてというよりも苦労して作ったのに崩れるのが嫌だったんです・・・)

研磨後

思いのほか強度もあり、私のような大男の力で磨いても崩れないので一歩前進です。
しかしながら4mm程度とサイズが小さいので、今後はもう少し大きいものを作ってみます。

次回は大きな焼結体を掲載できる。はずです・・・ご期待ください。

弊社ではセラミックスを焼結する設備を有しておりますので、お困りの事が有りましたらお気軽にご相談下さい。

SUS316Lのフォトエッチング

2021年04月28日 (水)22時44分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

タイトルのとおり今回は、フォトエッチングによるSUS316Lの加工例を紹介させていただきますが、先ずはフォトエッチングのメリット、工程について簡単に述べます。

〇フォトエッチングのメリット
 ・薄板を高精度に加工できる
 ・バリや歪みがない
 ・多数個取りができる
 ・初期費用が安い     などの特徴があります。

〇フォトエッチングの工程
 1.原版準備
 2.材料準備 : 表面を洗浄する
 3.レジストコート : レジストを塗布する
 4.露光 : 原版を使用して紫外線を照射しパターンを焼き付ける
 5.現像 : 感光した部分のレジストを除去する
 6.エッチング : 露出した金属(レジストが除去された部分)を除去する
 7.レジスト剥離 : 残ったレジストを除去する

この様な工程を経て出来たものがこちらの加工例です。厚さ0.1mmのSUS316L板材にハニカム形状を形成しました。線の幅は約150μmです。


細かいことになりますが、断面に両面エッチングの状態が確認できます。


弊社は、このような繊細な加工も可能ですので、何かお困りのことがございましたら、ぜひご相談ください。お手伝いさせていただきます。

タングステンの加工事例紹介

2021年04月20日 (火)18時03分PM

技術課の芭蕉です。

早いもので我が家の長男坊が今年で8歳になりました。小学2年生です。

誰に似たのか小学1年生のときは遅刻が多く苦労していたのですが、だんだん成長を遂げて、週に1回の遅刻で済むようになりました(笑)

次男坊は今年から幼稚園の年中になり、元気に毎朝、幼稚園バスに乗り込んでいます。

三男坊は2歳になりました。一番やんちゃで家中を元気に走り回っています。

少年よ強くあれ!!!

さて、今回はタングステンの加工事例を紹介したいと思います。

事例①タングステンの段付き加工




上記の写真をご覧ください。先端がかなり細いですね。
φ2.4の丸棒から切削加工にて先端φ0.3mmに削り落としています。

φ0.3の径部分の長さはなんと15mmです。

※写真では長すぎて入らない為、全部は移っていませんが。。。

用途は開発品の為、開示できませんがとある製品の部品となります。

削り量も多く長くて細い為、加工中に折れないように神経を使いながら1本づつ加工しています。


事例紹介②タングステンのネジ切り加工



タングステンにM2.5のネジ山加工をしました。長さは15mmです。
タングステン以外の素材でも加工可能です。

岳石電気では、日々様々な新しい加工に取り組んでおります。

試作品は1個からでも承ります。

皆様からの難しい宿題をお待ちしております。

タングステンのアセンブリ事例

2021年04月02日 (金)20時35分PM

技術課の川上です。今回はアセンブリ事例の紹介致します。

タングステンのフィラメントを他部材に接続する案件に於いて課題となるのが熱脆化です。タングステンは高強度材として知られていますが、延性-脆性遷移温度が高く、高温で再結晶して著しく脆化してしまいます。基本的に1300Kで1次再結晶化、1800Kで2次再結晶化が始まり、2400K付近で完全再結晶化が完了します。1次再結晶程度であれば加工は可能ですが、2次再結晶化が始まっていると冷間での加工はほぼ不可能となってしまいます。強度の観点から見ると熱を掛けなけれ良いという事になりますが、フィラメントなど光源として使用される場合は発光により高温になるので、フィラメントの段階で熱処理をして結晶成長させておかないと点灯時にデフォームを起してしまうので、熱処理によりリードを含むフィラメント全体が再結晶している状態になります。今回の事例でも溶接による接続方法が真っ先に上がりましたが、溶接するには部材を溶かさなければならないので、融点以上なってしまう=2次再結晶完了しているので、ちょっとした衝撃で破断してしまうのです。用途によってはこの熱脆化が致命的な欠点となってしまう事があります。

再結晶化による破断面拡大写真

今回の事例では、タングステンフィラメントと端子となるモリブデン棒との固定でした。その製品は端子のモリブデンをネジ締め固定する為に負荷が掛かかり、フィラメントのリードそのままだと破断してしまう為、フィラメントよりも太いモリブデンに接続する要求が有りました。

とりあえず物は試しと、リードをモリブデン棒に直接溶接してみたり、サブコイルを入れて間接的に溶かしてみましたが、やはりタングステンを溶かすと熱脆化でちょっとした衝撃で折れてしまいます。タングステンよりも融点の低いモリブデンの方を溶かしてもみましたが、モリブデンの融点でもフィラメントのリードが再結晶してしまい強度不足。さらに高融点ロウ材を使用する方法は異種金属が不純物となってしまうのでNG。熱を掛ける手法は難しいと判断し、モリブデン棒にスリットを入れて、そこにフィラメントのリードを挟んでカシメてみましたが、ワイヤーが細い為、引張強度が得らずすっぽ抜けてしまいました。最終的にはモリブデン棒に穴を空けて、リードを挿入し、モリブデン棒を加熱しながらのカシメ方法となりました。この方法だとフィラメントのリードに与える熱影響が最小限で済み、モリブデン棒を加熱する事で柔らかくし力学的な変形と、モリブデンの内壁を若干溶け込ませる溶接が可能となりました。これにより引張強度は50Nを超え、輸送や使用時の衝撃にも耐えられる構造となりました。

完成品外観(フィラメントとモリブデン棒のアセンブリ)
カシメ部拡大

この様に、アセンブリに於いても、使用目的と用途によって様々な方法が有ります。今回の例は異部材の使用が制限されていたのでこの様な変則カシメになっていますが、熱脆化の懸念が無い使用状況目的での溶接であればTigやレーザー、抵抗溶接などの実績とノウハウがございますので、アセンブリでお困りの事が有ればお気軽にご相談下さい。

緊急事態宣言の解除も

2021年03月27日 (土)00時02分AM

技術営業部の木村です。

 

 

当社のある神奈川県を含む、一都三県に発令されていた緊急事態宣言が、先週末の3/21にようやく解除されました。 

 

オリンピックの聖火リレーもスタートし、全国的に桜が見頃となっている今、本来なら思いっきりイベントを楽しみたいのですが、やはりコロナ禍、それも難しい状況ですね。 

 

例年、この時期に行われる当社の年間イベントの「お花見」も、残念ですが今年は中止にしました。 

 

来年は、楽しい会社行事として再開させたいですね。 

 

一方、仕事の方では、こんな状況だからこそ、新しいこと、難しい課題に 積極的に チャレンジしていきたいと考えてます。 

 

従来の機械加工、熱処理、溶接、組立といった技術だけでなく、自社開発、コーティング技術、焼結技術の向上や、ソリューション提供、設計提案をしてお客様のニーズに応えていきたいと思いますので、是非、どんどんとお問合せ下さい。 

 

最後に、自社で設計、加工、組立をしたコリメータのAssy品を紹介して終りにします。 

 

0.1mmの格子状に(厳密にはメッシュではないですが)部品を配置したもので、タングステン、真鍮の素材を組み合わせています。 

 

  3Dモデリング 

 

     加工・組立品

日本でトリウムタングステンの製造ができなくなる?

2020年09月17日 (木)16時21分PM

こんにちは 技術課の芭蕉です。

今回は、弊社で取り扱っている材料の1つであるトリウムタングステン材料(以下トリタン)の最新動向をお伝えしたいと思います。

トリタンはタングステンにトリウムを添加した材料のことで、ランプの電極、フィラメントの材料に使用します。

トリタンを使用するメリットとしましては下記の通りです。

トリウムを添加 → 仕事関数が下がる → 低温で電子が飛びやすく(放電しやすく)なる → 電極、フィラメントの寿命が長くなる → ランプの長寿命化につながる 

高品質の特殊光源ランプの電極材料として長年使用され、トリタンを使わないと特性がでない製品が数多くございます。

昔から重宝されているトリタンですが、皆様もご存じの通り、放射性物質であり、取り扱いには環境側面から厳しい管理制限がございます。

この度、日本国内で唯一トリタンの製造を行っていた東芝マテリアル様が、2023年9月30日までに、全てのトリタン製品の生産終息をすることになりました。

弊社では、このような事態を想定し、海外製のトリタン材料の物性評価を既に行っており、代替材として提案できる材料をご用意する準備ができております。

提案できる材料は、中国材料メーカー2社となります。中国には数多くの材料メーカー様がいらっしゃいますが、実際に現地の生産工場を何社も訪問し、量産対応が可能なメーカー2社に選定しておりますのでご安心ください。試作後の評価結果をフィードバックいただければ、量産採用に至るまでをフォローさせていただきます。

また、中国材だけでは不安だというお声もたくさんいただいており、バックアップとして他国の材料入手先を調査しており、調達できるように交渉を進めている段階です。

現在、日本のトリタン材料を使用していてお困りの場合は、お気軽に岳石電気までお問合せ下さい。

タングステンの鏡面加工

2020年06月26日 (金)20時57分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

今回、タングステンを鏡面加工してみましたので、紹介させていただきます。一口に研磨加工と言っても、その方法は様々です。電解研磨、液体ホーニング、バフ研磨、バレル研磨、化学研磨、ラッピング・・・等々たくさんありますが、今回実施した方法は秘密です。

この写真は、鏡面加工前のタングステンです。キズだらけです。


この写真は、加工前後のタングステンの表面を比較したものです。写真の左側が加工前、右側が鏡面加工後の状態を示しています。加工面に写り込んでいる黒い影は、撮影に使用したCCDカメラです。


定規の上に置いてみました。加工前のものは表面が粗いため、定規の文字が写りませんが、鏡面加工したものは、鏡のようです。


弊社は、このような繊細な加工も可能ですので、何かお困りのことがございましたら、ぜひご相談ください。お手伝いさせていただきます!

岳石電気メルマガを配信開始!

2020年05月26日 (火)12時54分PM

皆さんこんにちは!営業の朴です。この投稿をご覧になっている皆様はくれぐれもウィルスよりお体を気を付けてお過ごしください。

  

最近流行する新型コロナウィルスの影響で日常生活も仕事のやり方も以前とくらべると大きいな変化が行っていますね。日常生活でマスクをかけるのはもう毎日眼鏡をかけるようにマスクはもう体の一部なってしまったと感じます。職場で仕事することも3密(密閉、密集、密接)避けるため テレワーク、リモートワークという自宅勤務するように代わって仕事のやり型もこのコロナウィルスで急激に変化しました。 特にSkype、ZOOM、LINEみたいに多様なITツールを活用してお客様とミーティングする方法も営業活動方法として最近目されております。

  

弊社岳石電気もこの流行(?)に対してもっと効果的に対応するため従来のオフライン的なアプローチだけではなくEmailを活用するメルマガを配信する形でお客様に再び訪ねたいと思います。メールの内容は下記のように岳石ソリューションと岳石技術紹介と大きく二つに分けたシリーズで構成して週一回或いは2週間一家のベースで順次に配信されると思います。

  

メールの内容サンプル

   

<岳石ソリューション>
1.医療・分析機器用ソリューション
2.一般・特集照明用ソリューション
3.カスタマイズド・セレクティブソリューション

<岳石電気技術紹介>
1.設計・研究開発
2.コイリング・フォーミング
3.精密機械加工
4.高温熱処理
5.溶接・溶融
6.精密洗浄・表面仕上
7.品質管理
8.焼結・焼成
9.設備・自動機開発
10.主要素材の説明

  

長い間弊社の製品を使っていただいて既に弊社のことを存じているお客様もいらっしゃると思います。ですがこの度のメルマガ配信でまだ皆様に伝われてなかった弊社の技術と特異な分野をもう一度アピールしてお客様にこれからもっと充実にサポートしたいと思います!引き続き今後とも岳石電気の活躍を見守ってください!!

ポーラスタングステンの薄肉加工

2020年05月21日 (木)22時02分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

さて今回は、ポーラスタングステンの薄肉加工のご紹介です。ポーラスとは多孔質のことで、つまり細かい孔が沢山開いているタングステンを薄く加工する、ということです。簡単に聞こえますが、ポーラスタングステンは脆い材料ですので、これを薄く加工することは容易ではありません。このため一般的には、金属や樹脂を含浸し、孔を埋めて強度を担保し、その上で加工を行います。

この写真は、焼結後のポーラスタングステンです。我々はこれに銅を含浸します。


この写真は、ポーラスタングステンの断面状態を比較したものです。写真の左側が銅を含浸する前、右側が銅を含浸した後の状態を示しています。少し分かりにくいかもしれませんが、右側の含浸後の断面全体が、銅の色を帯びています。


この写真は、銅を含浸したポーラスタングステンを薄肉加工し、銅を除去し状態のものです。厚みは0.5mmですが、問題なく機械加工ができます。ポーラスタングステンのままですと機械加工の衝撃によって割れてしまうことを経験していますので、やはりその効果は非常に大きいです。


このポーラスタングステンは空孔率を変えることもできます。薄肉など難しい加工との合わせ技で、何か面白いものができないでしょうか?

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