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機械加工(新規導入設備)での取組み
2022年06月28日 (火)13時00分PM
こんにちは 製造部/生産技術課 松波です。
6月だと言うのに梅雨は明け、記録的な猛暑が続いています。
そんな暑いなか弊社の加工グループでも熱い取組みが展開されています。
今年初めにマシニングセンタや複合旋盤などの設備を導入しました。
既存のエリアを整理し搬入したのでいろいろと環境整備など大変でしたが、
現在は製品化に向け試行錯誤し、マニアックな楽しい時間を過ごしています。
弊社の加工品は主に難削材と言われるタングステン、モリブデン、モネル、
タンタルなど知る人ぞ知る、知っている人は投げ出したくなるような、
一般的な金属の常識が通用しない作業が多くなります。
その中で加工担当者が取組んでいるものについて紹介します。
複合旋盤でのテスト加工品です。
※複合旋盤加工に関しては使用経験が乏しく、先ずはどの様な事が出来るのかから始めてみました。

材料はφ12のモリブデンで、中心部にφ3を残し、厚み3mmの加工となります。
この様に複合旋盤を使用し一貫加工出来るようになりました。
今後も1歩ずつではありますが着実に知見を深めていき、
沢山のお客様の要望にタイムリーにお応えできる様に活動を続けていきたいと思います。
また、機会があれば新しい取組みを紹介したいと思います。
機械加工製品のご紹介
2022年05月26日 (木)20時58分PM
こんにちは 技術課の芭蕉です。
皆様GWは満喫できましたでしょうか?今年は行動制限もなく、旅行に出かけて羽を伸ばした方も多いのではと思います。我が家では三男がGWの前日に発作を起こし、そのまま入院となってしまいました。診断結果は喘息です。GWの間は治療でずっと病院で過ごすことになりコロナのため面会もNGでしたが、GW最終日に無事退院し元気になって帰ってきました。当面は毎日薬を飲みながら様子を見る必要がありますが、運動制限などもなく、成長するにつれて気管が広がり回復するだろうとのことで一安心です。
喘息になった要因の一つにダニ、埃NGとのことで、GWは大掃除期間として、徹底的に掃除しまくりました。ちょうどテレビCMで ジャパネットたかたが大セールと宣伝していた、ダイソンの掃除機をGET!重さなんと1.5kg!!もちろんコードレスなのでめっちゃ快適です。新しく手に入れた武器を片手に部屋中のゴミを吸い集め、布団ノズルで布団のダニも退治しました。ついでに断捨離を行い、いらないものは全て捨てました。おかげで三男が返ってきてからも発作の症状もなく、部屋もきれいになり快適に過ごしています。GWは遠出が出来なかった為、夏季休暇はどこかに出かけようと今から子供達と計画しています。
さて仕事の話に戻りましょう!
弊社で製造した機械加工製品を紹介したいと思います。今回はタングステン、モリブデンのネジです。

上記の写真は、タングステンのネジです。
最外径φ4から段付きに切削加工し、M3のネジ加工を行い先端に幅1mm、深さ2mmの溝加工をしています。全長は約10mmです。本製品はもともと、旋盤で手動で製造していたのですが、現在は自動盤で加工をできるように検討し、大量生産,コスト削減が可能になりました。モリブデンでの製造も対応可能です。
弊社では、今年の2月に複合旋盤機とマシニングセンタの新しい設備を導入し、機械加工製品の製造に力を入れております。新しい製品を随時紹介していきますので楽しみにしていてください。
モリブデン(Mo)-ルテニウム(Ru) ろう材ペレット
2022年05月06日 (金)21時30分PM
お疲れ様です。開発を担当している森です。
以前、モリブデン‐ルテニウムろう材の開発状況についてご紹介させていただきましたがその後、色々と試しておりまして、現在では写真に示しました様な、接合と加工を含めた総合的なご提案も可能です。


ただ、このろう材は粉末状もしくはペースト状ですので、使用状況によっては扱いにくいことがあります。そこで今回、ペレット状にしてみましたので、改めてご紹介させてください。
写真は、ろう材をプレス成型したものですが、脆いため、形状が崩れてしまった例です。この様な状態ですと取り扱いが難しく製造することが困難なため、改善が必要です。

バインダーの配合比、焼結温度などの条件を検討し、できたものが写真のペレットです。サイズは直径約5mm、厚さ約0.3mmです。

試しに切断してみたのですが、割れたり崩れたりすることはありませんでしたので、取り扱う上で十分な強度を持っていることが分かりました。

この様に弊社では、引き続きモリブデン-ルテニウムろう材の開発を行っておりますので、先ずはご相談いただけますと幸いです。
タングステンの鏡面研磨のご紹介 ~撮影は難しいぞ編~
2022年04月26日 (火)10時46分AM
こんにちは。開発の金野です。
外を歩くと汗ばむ季節になりトレーナーを片付けようか迷っていますが、片付けた後は肌寒くなって「片付けなきゃよかった!」と後悔することが多いのでもう少し先にと思ったりもしています。
今回はタングステンプレートの表面研磨についてです。
単なる板の研磨ではなく、お客様からの要望でプレートに空いた穴の内側も研磨して欲しいとのことでした。
試行錯誤しながら完成した物がコチラ。重ねあっている手前のザラザラしたプレートが研磨前、奥のキラキラしたプレートが研磨後です。右の図は左の図の一部分を拡大しています。

研磨するとキラキラしているのですが、よく見ると研磨後も若干凹凸が見えます。
うーん。納得いきません・・・。ということでもうひと手間。

かなりいいところまでいったのではないでしょうか。 何が違うか。というと下処理です。
料理でも下処理、準備が大事と聞きます(私は料理できません)。
良いものを作ろうとするとひと手間必要なんですね。
意外に大変だったのは「キラキラを表現する」です。どうやって撮影するかです。

いつもの撮影方法ではこのように真っ暗になってしまいます。表面は鏡のようになっているのでカメラを近づけすぎると私の顔が映ったり、私のデスクで撮影するとキーボードが映り込んだり・・・。
いい方法、コツなどご存じの方は教えていただけると助かります。
表現が難しいといえば。
私は某局のプレバ〇という番組が大好きで欠かさず見ています。正確にはその時間には帰宅できないのでほぼ録画です(視聴率に1人追加しておいて下さい)。゙
塗り絵や水彩画のコーナーがありますが、陰影のつけ方、光やテカリのつけ方で上手い下手が分かるような気がします。うーん難しい・・・。 ちなみに私は絵も描けません(笑)
弊社ではワイヤーはもちろんのこと、板なども研磨可能ですのでお気軽にご相談ください。
特殊コイルの紹介
2022年04月18日 (月)17時09分PM
こんにちは営業部技術課の川上です。今回は岳石電気としては珍しい「ポリエステル銅線」を使用したコイルのご紹介です。
ポリエステル銅線とは、ポリエステル樹脂のワニスを導線上に焼き付けたエナメル線で、 耐熱性、絶縁性、耐溶剤性、高周波における誘電特性に優れており、電気的特性が良好な代表的なマグネットワイヤです。用途として、 汎用モータやトランス、ソレノイド、コイル、携帯用発電機などに使用されます。
マグネットワイヤとしては幾つか種類が有り、許容最高温度や強度によって選択されます。例えば許容最高温度であればポリイミド銅線が220℃と最高ですが、被膜(樹脂)の強度が弱いといった弱点も有ります。今回使用しているポリエステル銅線の 許容最高温度 は155℃程度となります。
樹脂がコーティングされているので、絶縁性に優れているのですが、マグネットコイルとして使用する為には導通させなければなりません。その為、被膜を除去する必要が有るのですが、これには特別な薬品を使用します。
下の写真では判り易くする為に、リード(足)の上側は素の状態(茶色光沢有り)とし、リード下側に薬品を塗布してみます。(色的には台所の嫌われものGにそっくりです)

1分ほど漬けておくと自然に被膜が浮き出してきます。こうなれば布で軽く拭き取るだけです。 この作業を見ていると、青春時代に湘南の海で焼き過ぎて剥けた皮膚を思い出し、甘酸っぱい気持ちになります。。。


さらにお客様の要望によっては仮半田付けを要望される場合も有りますので、その際には半田槽に漬けると、被膜部分は半田を弾き、被膜の除去された部分にのみ半田が載ります。


と言う事で今回は特殊なコイルについて御紹介致しました。弊社ではタングステンだけでは無く、SUS・Mo・Pt・Niなど様々な材種にも対応致しますのでお気軽にご相談下さい。
新しい設備の導入
2022年03月26日 (土)15時26分PM
お久しぶりの木村です。
今週3月21日に、新型コロナウイルス感染症のまん延防止等重点措置が解除されました。
ちょうど去年の同じ日に、一都三県に発令されていた緊急事態宣言が解除されていて、年度末、新学期の人の動きがあるこの時期というのが、どうもタイミングが良くない。。。
それでも、暗いニュースが多い中、制限が無い状態で少しでも前向きに行動できるのはいいですね。
さて、当社では、先月2月に新しい加工設備のマシニングセンタ、複合旋盤機を導入しました。

搬入口の扉を拡張

まだ、フル稼働ではありませんが、これからドンドン働いてもらいます。
それと、6月には、大型の高温炉の新設も控えています。
この設備に関して、今、様々な材料や部品の入手、調達が思いどおりにいかなくなっている状況下、例に漏れず部品が入らないため、当初の計画よりも遅れそうです。
既に、付帯工事は始まっていて、4月になると関連設備も入ってきます。


これら新しい設備での成果物については、後日、別の担当から紹介させていただきます。 お楽しみに。
Taの切削、穴あけ、ネジ切り加工
2022年01月26日 (水)18時16分PM
開発担当:技術 芭蕉
テーマ: Taの切削、穴あけ、ネジ切り加工
開発の背景
半導体関連の部品で、材質がタンタルの加工依頼品が増えてきた為、タンタルの切削、穴あけ、ネジ切り加工ができるように検討を行い、売り上げ拡大を目指す。
開発品用途・スペック
・軸径φ4→φ3の段付き切削加工 全長10mm 穴φ2.0×深さ10mm
・軸径φ4 M3ネジ切り加工3mm
開発の進捗内容
・切削、穴あけ加工品の達成
・ネジ切りは加工検討中

ポイント
切削、穴あけ、ネジ切り等の様々な加工が可能になり仕事の幅が広がった。
ニッケルろう付け(接合技術)
2022年01月11日 (火)14時20分PM
開発担当:開発部 森
テーマ: ニッケルろう付け(接合技術)
開発の背景
キセノンランプや超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどの各種放電ランプに使用される電極は、点灯中はアーク放電によって高温となるため、電極構成部品の接合には様々な工夫が必要です。我々は、融点や電気伝導率が比較的高い特徴を持つニッケルをろう材とした接合技術の開発に取り組みました。
開発品用途・スペック
<用途>
放電ランプに使用される電極構成部品の接合
具体的には、分光分析、UV殺菌、UV硬化、レーザー励起、半導体露光装置、耐候試験機、ストロボなどに使用される特殊ランプ
<材質>
タングステンのバルク材・多孔質材など
開発の進捗内容
ニッケルによる、ろう付けの一例


ポイント・苦労点・その他
<ポイント>
高温環境で使用可能です。製品形状によっては、バルク材からの削り出しによる造形よりも、異種形状の部材を接合することで実現する方が材料コストを削減できる場合があります。
<苦労した点>
接合強度と見栄えの両立
ポイントフィラメント開発
2021年12月16日 (木)09時17分AM
開発担当:開発部 金野
テーマ: ポイントフィラメント開発
開発の背景
走査型電子顕微鏡(SEM)は卓上型や低真空型、汎用的なものから高性能な高分解型まで様々なものがあり、これらの装置には電子を発生させる材料としてタングステン等の細線が使用されている。当社では照明用のフィラメント作製技術(巻線や熱処理)を生かし、熱電子銃用のタングステンフィラメントを製造している。SEMの分解能は電子のスポット径で決まるとされているが、現在製造しているタングステンは図のようなヘアピン型であるためにスポット径が大きく分解能が高くない。高分解能の電解放出型は図のような先端の尖った針状(ポイントタイプ)に加工しなければならず、さらに単結晶のタングステンを使用しているため非常に高価である。
そこでヘアピンタイプに使用されているタングステンを針状に加工して、現行品よりも高分解能で安価な熱電子銃用のタングステンフィラメントを製造する技術を開発する。また、ヘアピンタイプは断線した時点で使えなくなるが、ポイントタイプは徐々に消耗していくためヘアピンタイプよりも長寿命化できると考えられる。
開発品スペック
先端の形状はR=15um程度
線径<0.15mm
開発の進捗内容
加工後の先端は15um以下を達成

ポイント・苦労点・その他
<ポイント>
先端には単結晶タングステンではなく、配線/ヒーターに使用している線材を使用
様々なワイヤー径が使用可能
<苦労した点>
先端のザラつきを無くして鋭利に尖らせること。 作り方によってはクレーターのような凹みができたりします。
非常に細い線なので接合部に力がかかると折れてしまう。薬液が入っている容器の淵にぶつけて折れてしまったことも。今後はより強固に接合できるよう改善していく。
多条コイルへの挑戦!
2021年11月26日 (金)17時51分PM
技術課の川上です。今回は多条コイルのご紹介を致します。
通常の巻線ではメインワイヤー1本をコイリングして作成するのですが、多条コイルは巻線時に複数のメインワイヤーを同時にコイリングする製品となります。特徴としてはトルク性の向上となり、主に医療でのガイドワイヤーなど、回転の追従性を求める為のご要望が多いです。
弊社では長年、照明用のフィラメントコイルを作成して来ましたので、そのノウハウを生かしたコイルの作成が可能です。特に医療用として弊社設備のメリットのひとつとして、芯線に巻き付けた後に芯線を除去する手法が有り、この方法を利用する事で、長尺や可変ピッチなどが容易に作成出来ます。実際に作成した4条コイルがこちらです↓

これらは、素線φ0.12㎜ SUS304 の 4条となっております。外径がφ0.74㎜ 全長が4㎜です。ちょっと判りづらいので拡大すると、、、

拡大して見ると4本毎に若干ズレが生じているのが判ります。現時点では既存設備を少し改造して作成しているので、この様な形になっておりますが、今後はさらに条数を多くしたものにチャレンジする為に設備の大幅な改造も視野に入れて取り組んでいます。
ちなみに、このコイルをSUSの棒に溶接する事も可能です。溶接も抵抗溶接・レーザー溶接・Tig溶接などを完備しており、目的・用途に応じて使い分けております。

以上の様に、弊社では様々な試作にもトライさせて頂いております。一般的なスプリングメーカー様が出来無い案件でも弊社では可能な場合も多々ありますので、ご要望が有ればお気軽にご連絡下さい。
岳石電気㈱ 営業部技術課 川上まで
E-mail: kawakamiy@takeishi.co.jp
六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる 第二章(電子は出るのか!?)
2021年10月28日 (木)20時32分PM
こんばんは。開発を担当している金野です。
新型コロナウィルス感染者が少なくなりつつあり、久しぶりに旅行をしてみようかと思っているところです。ですがっ!ガソリン価格の高騰につき燃費の悪い車に乗っているので車での遠出は止めておこうかと悩み中です。ちなみにこの一年間で1リットルあたり30円以上値上がりしているので晴れの日は自転車通勤をすることに決めました。
これから寒くなるのに・・・風邪ひかないようにしないとですね。
さて、六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる。の続々(ゾクゾク)編です。
前回の4mm程度のLaB6をガリガリ削って磨いてみました!の続きですが、悲しいことに掲載後実験室に放置していると崩壊。また振り出しです。
色々と見直しをしてみました。原料の状態や焼結条件・・・等々。
10mm程度の焼結体をつくることに成功しました!しかも今回作製したものは前回のものと比べ物にならないぐらい硬いんです(カッチカチです)。サンドペーパーや研磨機如きでは傷一つつきません!
上司に「全く磨けないんですけど。どうしましょうか?」と尋ねると奥の手があるとのこと。実験室に連れられていくと出てきたのが「ダイヤモンド粉末を混ぜた磨き液!」
なんとリッチな。私の実験なんぞにこんな高価なものを使ってよかったのでしょうか。

この高級磨き粉を使うとピカピカに磨けました!
磨いている途中に落っことしたりしても大丈夫だったので、満を持して切削加工した後が下の画像で崩れずに削れました。

現在試作品を評価中で、電子が無事に出ることを祈っています。
せっかく作れるようになったので、今後は用途を見つけて行かねばなりません。
LaB6とは関係ありませんが
「ダイヤモンドとダイアモンド」書くとき、どっちだっけ?と思った事はありませんか? 私は子供のころから迷います(笑)
気になった方は文化庁HPの外来語の表記 留意事項その2(細則的な事項)、を検索してみてください。
小さいけど凄いんです
2021年10月14日 (木)08時56分AM
生産技術の松波です。生産設備の設計、改造、保全、改善を担当しています。
先日、我が家の10年選手のホームシアターのスピーカーから音が出なくなり、可能な範囲で分解してみましたが、ほこりの中に小さな部品がいっぱいあり、よく見えないので掃除してインオペ。(本業ではそんな事は絶対にしませんが。)当然、壊れたままで、どうしたもんかと悩んでいました。 小さい部品と言えば、弊社で生産している製品でもワイヤー(径が0.1mm)を巻いて大きさが10mm x 4mmくらいのコイル(ばねのような形状のもの)があります。 数字だけではピンとこないかもしれませんが、普段の生活で使用しているもののスケール感からするとかなり小さいです。 かさばらない事はよいのですが、小さすぎてピンセットでないと掴めなかったり、投影機や拡大鏡などを使わないと形状の確認ができないのが難点です。 また、この製品を生産してる設備の構成部品も当然小さく、壊れたり改良する時に製作を依頼している加工業者さんへは常にご負担をおかけして、申し訳なく思っています。 しかしながら、このような小さいものが、医療機器やセンサー分析機器など現代社会になくてはならないもののコアパーツとして使用されています。 スピーカーの部品と同様に小さいながらも、広く皆さんの縁の下の力持ちとして活躍しているのだなと思うと、とても嬉しくなってきます。 老眼で見えづらく、なかなかの扱いづらさですが、皆さんのお役にたっているとの想いでこれからも励んでいきたいと思っています。
EV車用バッテリーや半導体PKG検査に活用するX線検査装置
2021年10月01日 (金)12時48分PM
最近、水素と電気自動車、自律走行車関連産業の復興期を迎え、自動車用半導体・バッテリー市場が急成長しています。特に半導体や電池は、安全と直結された部品で、これを検証するための検査工程の重要性が高まっています状況。
専門市場調査会社によりますと、2021年の世界の電気自動車の販売台数を約687万8,000台と推定しております。 2020年の売上高310万台の倍を超える成長になります。またグローバル電気自動車市場が2021年から2030年まで年平均21%大きくなって、2030年には販売量が4000万台に達するだろうという予測が出てきて関連検査装置市場も一緒に成長していくとの予測まで出ております。
また、最近台頭した半導体品薄状態で、半導体工程の不良を検査する装置も注目されている。特に、米国インテルと台湾TSMCなどの主要な半導体サプライヤが世界中の様々な業界を席巻している半導体の長期化に備える姿を見せており、半導体検査装置の市場は継続的に成長するものと見られる。 このように、自動車用半導体及び電池検査装置の需要が増えつつ、半導体およびバッテリ検査装置の需要性が注目されている。色々な検査装置中X-Ray検査機器は半導体重要工程の内部不良を検査する方式よく使われいます。

半導体PKGのX線 透過写真
抜粋:SEC社(海外X線装置メーカー)

リチュムイオンバッテリーのX線 透過写真
抜粋:SEC社(海外X線装置メーカー)
弊社岳石電気朴はこのようなX線検査機や医療用CT等に使われるタングステン、モリブデン、タンタル等のレアメタル素材でフィラメントを製作しております。少量試作から量産まで、お客様が満足するコストと納期を提供するように一生懸命頑張っております。是非お問い合わせなど持っていらっしゃるのあれば気がするく弊社のメンバーに声をかけてください!宜しくお願い致します。
「あかりの日」で思うこと。
2021年09月24日 (金)21時10分PM
10月21日は「あかりの日」です。
なぜ、「あかりの日」を10月21日にしたかというと、10月21日というのは、大昔にアメリカのトーマス・エジソンが京都でとれた竹の繊維を使用したフィラメントを使用して、白熱電球を世界で初めて一般に公開した日が10月21日だったからだそうです。日本では、1981年に、エジソンさんが白熱電球を、世に紹介した記念日として「あかりの日」を制定したそうです。日本の京都でとれた竹を使ったというのも、大きな理由の一つだと思います。「あかりの日」というのは、あまり浸透はされていない記念日で、他の国には多分ない、日本独特の日のようです。トーマス・エジソンというとGE(Genera. Electric)を思い出します。エジソンさんはご存じのように発明家で、GEを1878年に設立したことで有名です。
日本では照明をやっている会社がいろいろあります。LEDの普及で随分と様相が違ってきてしまいましたが、世界で3大照明メーカーをあげろと言われれば、アメリカのGE、オランダのPhilips(現Signify)、ドイツのOsramではないかという人が今でも多くいると思います。20年前に、ワールドトレードセンタービルが崩壊したのちに、瓦礫を取り除いたいわゆる、グラウンド・ゼロといわれる場所に、キセノンランプを夜空に向かって点灯して、ビルの姿を闇夜に浮かびあがらせ、9月11日に何が起こったのか、なぜ起こったのかを考えさせるのがその3大照明メーカーの一つのGEです。
暗い場所を明るくして、人々の暮らしを快適にするという、本来の”あかり”からは、ずれてしまった使用方法なのかもしれませんが、こういった”あかり”の使い方もあるのですね。「あかりの日」には、10月21日には”あかり”ってなんだろうと少しでも考えるといいのかもしれません。
長いサーメット棒を作ってみた。
2021年08月01日 (日)17時06分PM
こんにちは。開発を担当している金野です。
東京オリンピック期間も半分が過ぎ、日本選手の活躍している姿を見ると、私も仕事を頑張っていこう!と思う毎日です。
ただ、こんな間近で開催されているにも関わらず応援に行けないのが残念でなりません。
大人しくテレビを見ながら日本選手団を応援しているので皆さん頑張ってください!
新型コロナが収束して今年の冬に忘年会があるとすれば、ドローンの操縦はできないので、ピクトグラム50競技を練習して披露したいと思っています(笑)
さて、今回は長いサーメット材料(棒)を作製したので、ご紹介いたします。サーメットとはceramics(セラミックス)とmetal(金属)からの造語で、耐熱性や耐消耗性を高めたものを指すようですが、弊社で製造しているサーメット材料はランプ部品の一部で封止性を高めるために使用されています。
これまでは製品は数センチのものでしたが「もっと長いものが作れないか」とお客様からの要望で作製してみました。
長いものを作ろうとするとグニャっと歪んだり割れたりしていたのですが、製法を改良してみた結果、仕上がりは真直ぐで15cm程度のものが作れるようになりました。もう少し改良したいところはあるのですが・・・。

このように弊社では既存品の改良にもチャレンジしていきますので、何なりとお申し付けください。
最後に、これからが夏本番です。暑い日々はまだまだ続きます。暑さ対策をしっかりとして、この夏を乗り切りましょう!
モリブデン(Mo)-ルテニウム(Ru)ろう材
2021年07月16日 (金)23時30分PM
お疲れ様です。開発を担当している森です。
東京五輪開幕まで1週間となりました。選手の皆さんは、新型コロナへの対策も考慮しつつベストを尽くさなければならないので大変だと思います。頑張ってほしいですね。応援しています!
今回、モリブデン‐ルテニウムろう材を造ってみましたので、簡単に紹介させていただきます。このろう材は融点が高いため、高融点金属同士の接合(ろう付け)に使用されますが、市販されていないため、独自に材料を調達する必要がありました。一般的には次のような状態図がありますので、こちらを参考にしました(長崎誠三、平林眞、二元合金状態図集、アグネ技術センター)。

作製したろう材を用い、タングステン同士のろう付けを試みましたので紹介させてください。実際のところ、なかなかうまく出来ませんでした。この写真はCCDカメラによって観察したものですが、接合部に大きな隙間が生じてしまった失敗例です。なお、写真左側は多孔質タングステンです(これ以降の写真も全て同様です)。

この写真は成功例です! 写真中央が接合部なのですが、ろう材の状態が非常に分かりにくいため、SEMで観察してみました。

これはSEMによる反射電子像です(CCD画像よりも拡大しています)。ろう材によって隙間なく接合できていることが分かります。接合部の色味の変化が分かりますでしょうか。接合部をより明確にするために、マッピング分析によって元素の分布状態を視覚化してみました。

これが元素マッピングの結果です。接合部が明確になりました。左側は多孔質のためか、ろう材が拡散しているのでしょうか。

引き続き研究開発を進め、モリブデン-ルテニウムろう材の応用範囲を広げて行きたいと思います。接合に関するご相談もお待ちしております。
久しぶりの展示会視察
2021年07月02日 (金)19時01分PM
技術課の芭蕉です。
本日は、久しぶりに展示会の視察に行ってきました。
視察してきた会場は大田区加工技術展示商談会です。
https://www.pio-ota.jp/ota-tech/2021/

コロナ渦の中、展示会等のイベントは中止になってしまったり、説明員不在のリモート展示等も多い中、本日の展示会は説明員の方もおり、多くの方が来客しているように感じました。
展示会の運営の方に1点だけお伝えしたいことがあります。
事前登録をした方は長蛇の列ができていて入場に時間がかかり、当日に登録する方はスムーズに来場していました。事前登録の意味がありません。。。orz
改善していただけるとありがたいです。
さて、加工技術展示会ということもあり、様々な加工製品の展示、技術紹介がありました。
テーマ別に分かれており、成形,表面処理,金属除去,接合,開発・設計・組立,非金属除去等のブースがありました。
展示会視察の主な目的は、①情報収集 ②加工外注先の開拓 ③弊社の製品の売り込み(営業)です。
展示会場を回り、担当者様の説明を聞いていると「こんな形状どうやって加工しているんだろう?」「この材質をこんな精度で加工できるなんてすごい!」等の様々な疑問が湧いてきます。
また、説明をきいている最中に聞きなれないワードがでてきて、恥ずかしくて質問ができず、とりあえず相槌を打ってしまう場面もありました。
本日の展示会を通して、まだまだ勉強が足りないと感じました。知識がないと質問が出来ない為、深い話を聞いたり、有益な情報をもらうことが難しいです。今回でてきた疑問点は宿題事項として後日調べて次回に活かしたいと思います。日々研鑽ですね。
最近は、これまでの営業の成果もあり、タングステン、モリブデン以外の材質の加工の引き合いも徐々に増えてきました。その中には弊社の既存の設備では対応ができないものや、納期、コスト面等の兼ね合いで、外注先に依頼をするケースもございます。そういった場合でも、「どうやって社内で製造するのか?」という疑問を常に持ち続け、日々勉強していきたいと思います。
ハロゲンヒーターとは?
2021年06月25日 (金)19時43分PM
今回は石英タングステンヒーターのお話をさせて頂きます。石英タングステンヒーターとは、タングステンで作成されたフィラメントを石英管に封じたランプで、ハロゲンガスを封入する為、ハロゲンヒーターとも呼ばれます(ハロゲンガスを入れる理由は省略しますが、長寿命化が目的です)。用途としては、照明、乾燥、硬化、コーティング、液体加熱、焼結、成膜、滅菌、プラスチックの熱成形や真空成形など、多種多様です。
上記の目的としてハロゲンヒーターだけでなく、セラミックヒーター、シーズヒーター、カーボンヒーターなど目的と用途によって選択されます。ハロゲンヒーターの特徴としては、
1、熱効率が良い→投入電力の86%が赤外線に変換され、高効率なエネルギー源とされている。また、石英管に封入されているので外部からの熱損出影響を受け難いといった特徴も有り。
2、高温度到達→タングステンは全金属中融点が3400℃と最も高いので、理論上では3000℃程度まで昇温可能(その代わり寿命は著しく短くなりますが)。
3、レスポンスが早い→発熱源であるタングステンフィラメントは熱容量が小さいことから瞬時に昇温が可能。熱制御にも優れる。
4、クリーン→放射方式の非接触加熱であり、対象物や周囲環境を汚染することがない。
と言った感じです。実際の製品を見てみると、、、

透明なチューブ状のものが石英管で、中のコイルが弊社が作成しているタングステンフィラメントです。2m以上の長尺のものも有ります。さらに中身を見てみると、、、

良く見ると、フィラメントに輪っかの様なものが付いているのが見えます。これらはサポートリングと呼ばれ、高温に発熱したタングステンフィラメントが石英管の内壁に直接接触させない為のものです。また、お客様の要望によっては発光部を変則ピッチにして、任意で熱分布を制御するなど種々対応致します。
もしご興味が有りましたらお気軽にご相談下さい。
レアメタル素材の3Dプリンティング製作
2021年06月10日 (木)19時00分PM
こんにちは皆さん!岳石電気朴でございます。本日は面白い案件がありましてぜひ皆様に紹介したく、投稿させて頂きます。
最近金属の3Dプリンティング技術が次世代技術としてかなり注目していると思います。樹脂を使用する3Dプリンターの場合はもうかなり技術が発達されまして企業だけではなく一般人も簡単に印刷機を低下で買って個人趣味で自分が作りたいものをCAD図面で描いて数回のマウスクリックで希望する形状のまま簡単に製作できるのような時代になりました。一般金属の素材もSUSやアルミナなどで多様なものが製作できるようになって医療、自動車分野の産業によく使われていると新聞記事などで確認できますね。
さらに最近は融点かはるかに高いタングステンやモリブデンなどの3Dプリンターができることをしょうちしておりますか?岳石電気は北米、EUのパートナー会社と連帯してレアメタル素材の3Dプリンティグ技術を活用して日本のお客様に試作品製作から量産まで支援しております!
3Dプリンターで試作したサンプルは下記のようなものが製作できます。用途は宇宙航空、医療機器など多様な産業分野に活用できるとおもいます。

尚、製作可能形状ガイドラインは下記の様な形で作ることができます。

製作可能な素材はタングステン、モリブデン、ニオブ、チタンなどEBM, SLMタイプの用のパウダーを販売しております。もしご興味を持っていらっしゃるお客様がございましたら朴までご連絡ください!よろしくお願いします。
価格高騰!!
2021年05月27日 (木)14時25分PM
『イリジウムワイヤーの販売価格を半年で6倍にしなくてはならなかったよ。なんで価格がこんなに高騰しているのか、本当の理由はわからなかったけどね・・・・』

先日、アメリカの材料屋さんからイリジウムワイヤーの見積もりを取った際に、こんなことを言われました。タングステン、モリブデン以外にも、岳石電気ではいろいろな金属を加工しています。タングステンやモリブデンと比較すると、ボリュームは多くはないのですが、プラチナ、イリジウム、パラジウム、ロジウムなど、貴金属を加工したり、貴金属を使用して、コイルをつくったりもしています。その貴金属についてですが、最近価格の高騰に歯止めがかかっていません。
まだ学生だった頃、学校の授業で貴金属は世界の経済が低迷しているときとか、将来的に景気が減速することが懸念されるときに貴金属は買われる傾向にあり、世界の経済が低迷から脱出するとか、景気が好転する、又はこれ以上に景気が減速することはないとされると貴金属は売られ、売られたお金が株などに向かうというシナリオを描くケースが多いと習ったような気がします。希少価値の高い貴金属などは、世界的に景気が後退しそうな時に、株に代わって購入されることが多いので、景気減速局面で株価の低落・暴落の際に、貴金属の価格が高騰するということは、理解できるような気がしました。
つい先日、アメリカの平均株価指数であるDOW Jonesが史上最高値を付けました。ポストコロナ時代に、アメリカと中国を中心に、世界経済は急速に回復するとの見方が大勢を占める中で、貴金属価格は高騰を続けています。最近は、昔習ったように、株価が上がれば、貴金属の価格は下がるというわけにはいかないようです。確かにコロナウィルスで物流が停滞する傾向にあったり、主産地である南アフリカからの供給が不安定だったという理由があるのかもしれませんが、こんなに急激に貴金属の価格、特にイリジウムの価格が上がるとは思ってもいませんでした。イリジウムの価格が本当に上がっているのです。絶対にイリジウムが必要であるという場合を除けば、これから貴金属の価格がどうなるかを静観するか、代替品を探す、試してみるというのもいいのではないかと思います。
