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金属積層造形(金属3Dプリンタ)

2020年02月06日 (木)19時59分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

アフリカの東部でバッタの大群が食物を食べつくしている、との報道がありました。なんと数億匹だそうです。これも気候変動の影響なのでしょうか。
https://www.bbc.com/news/world-africa-51348517
https://www.afpbb.com/articles/-/3266406

さて先日、金属積層造形に関する技術セミナーに参加してきましたが、技術、品質、安全など全般にわたり大変有意義な内容でした。簡単にお話させてください。

まず積層造形という技術は、名古屋工業技術研究所の小玉秀男氏の紫外線硬化樹脂を利用した積層造形技術が始まりとされているようです。日本発なんですね。知りませんでした。

金属3Dプリンタの開発は、1990年代の黎明期、2000年代の確立期、2010年代から現代に至る発展期に大きく分けられるそうです。そして2019年の金属3Dプリンタの世界販売台数は約2,300台と、まだまだ少ないようですが確実に増加しており、今後の技術開発や普及がさらに進めば、ものづくりの考え方が変わると言われています。

例えば、複数の部品で構成されていたものを一つにまとめることができるだけでなく、トポロジー最適化やラティス構造の適用によって大幅な軽量化や強度アップも併せ持つことができるのです。これは、従前の加工屋さん(我々もそうですが)にとって脅威ではないでしょうか。ただ実際のところは、設備が高価であること、造形にかかる時間が長いこと、材料粉末が高いこと、などの課題もあり、現時点では高付加価値品でなければ採算が合わないようです。もちろん、各装置メーカさんや材料メーカさんは、これらの課題解決に向けて日夜努力されているわけですが。

3Dプリンタは魔法の箱ではないと講師の方が話しておりました。3Dプリンタを導入すれば何でもできるというわけではない、何を造りたいのか、何をやりたいのか、ターゲットをまず明確にすることが重要であるとのことです。また、再現性のある製品を造るためには粉末や造形品の品質管理が大切であること、微細粉末を扱うため作業場の安全管理や人の教育を徹底することなど、これらについても十分に考慮しなければならないとのことです。

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