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ポーラスタングステンの薄肉加工

2020年05月21日 (木)22時02分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

さて今回は、ポーラスタングステンの薄肉加工のご紹介です。ポーラスとは多孔質のことで、つまり細かい孔が沢山開いているタングステンを薄く加工する、ということです。簡単に聞こえますが、ポーラスタングステンは脆い材料ですので、これを薄く加工することは容易ではありません。このため一般的には、金属や樹脂を含浸し、孔を埋めて強度を担保し、その上で加工を行います。

この写真は、焼結後のポーラスタングステンです。我々はこれに銅を含浸します。


この写真は、ポーラスタングステンの断面状態を比較したものです。写真の左側が銅を含浸する前、右側が銅を含浸した後の状態を示しています。少し分かりにくいかもしれませんが、右側の含浸後の断面全体が、銅の色を帯びています。


この写真は、銅を含浸したポーラスタングステンを薄肉加工し、銅を除去し状態のものです。厚みは0.5mmですが、問題なく機械加工ができます。ポーラスタングステンのままですと機械加工の衝撃によって割れてしまうことを経験していますので、やはりその効果は非常に大きいです。


このポーラスタングステンは空孔率を変えることもできます。薄肉など難しい加工との合わせ技で、何か面白いものができないでしょうか?

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