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タングステンネジ 自動盤製作の最小サイズ製作に挑戦!!

2022年09月26日 (月)16時16分PM

 こんにちは 技術課の芭蕉です。

 9月も後半に入り、やっと過ごしやすい気候になってきました。9月は19日,23日と3連休が2回もありました。台風の影響で残念ながら遠出ができませんでしたが、近場のカラオケBOXにて子供と楽しく歌ってストレス発散をして過ごしました。私の趣味は音楽で、以前は年に2回ライブにでるような音楽活動をしていたのですが、コロナ渦の影響でほとんど活動をしなくなってしまいました。。。そろそろ再開したいと考えている今日このごろですが、妻の許可がおりません。

 さて、複合加工機、マシニングセンターを2月に導入後、半年ほどの期間が過ぎました。様々な製作取り組みをしてきましたが、その中の1つを紹介していきたいと思います。

 NC自動旋盤機によるタングステンネジの最小サイズに挑戦してみました。
挑戦の結果はこちら!!

 φ2×1000~2000Lのタングステン棒から削り出しています。

 全長17L,中央部M3 並目 P0.5×3mm,端部 M2細目 P0.25×7mmとM1.6並目P0.35 ×7mmのサイズで加工しました。

 もちろん自動盤での製作なので、量産数量の対応が可能です。試作のみではなく、量産製造できるように色々工夫をしております。サイズが小さくなると当然、刃先も細いものを使用する必要があります。刃先が細いと切削刃の寿命が短くなりチッピングが発生しやすくなります。市販のチップからロウ付けバイトまで様々な材質・形状を検討し最適化しました。

 大型のマシニング加工品については、今後紹介していきますので楽しみにしていてください。


展示会出展情報
N-PLUSに出展いたします。是非ご来場ください。
東京ビッグサイト 東6ホール、 小間番号 G-67
2022年9月28日~30日、 10:00~17:00

上記記載のタングステンネジも展示致します!!

薄肉のモリブデン(Mo)るつぼ

2022年09月16日 (金)23時26分PM

 お疲れ様です。開発を担当している森です。

 6月下旬の話になりますが、3年ぶりにラグビーを観戦しました。秩父宮ラグビー場で開催された、ウルグアイ代表VS日本代表の試合です。ここはラグビー専用の球技場であり、選手と客席の距離が近いことが特徴ですので、選手の熱気がひしひしと伝わってきました。その秩父宮ラグビー場(周辺の施設含め)も、今後の再開発によって新しく生まれ変わるそうです。施設を利用する側としては、より素晴らしいラグビー場になることを祈るばかりです。

 先日、新規開発した熱処理炉について金野よりご紹介させていただきましたが、加工設備の増強も引き続き進めております。ただ、優れた設備を導入したからと言って、直ぐに難しい加工ができるようになるわけではありません。世の中そんなに甘くはありません。

 今回ご紹介させていただくモリブデンるつぼは、ある大学の先生からのご要望が発端となり開発したものです。

 具体的な用途や全体の細かい寸法はお話しできませんが、板厚はなんと0.2mmです。ご所望の板厚が非常に薄いことから当初は絞り加工を検討しましたが、金型が必要であり高額となるため、切削加工に切り替え、検討を進めておりました。加工条件を何度も検討し、ようやく満足のいく仕上がりとなりました。

 この写真は、るつぼの外側にアルミナ(Al2O3)をコーティングしたものであり、絶縁を目的としております。このアルミナは高温で焼結しておりますので、比較的強固に仕上がっております。過去にも、アルミナをコーティングした事例をいくつかご紹介させていただきましたが、それらはタングステン(W)へのコーティングでしたので、モリブデンにコーティングした例としては初となります。

 このように弊社は、加工だけでなく、コーティングや熱処理なども可能です。今後もさらに付加価値の高い製品をご提案できるよう努力して参ります。


展示会出展情報
N-PLUSに出展いたします。是非ご来場ください。
東京ビッグサイト 東6ホール、 小間番号 G-67
2022年9月28日~30日、 10:00~17:00

新しい炉を導入しました

2022年09月08日 (木)16時33分PM

こんにちは。開発の金野です。

本日の秦野市は曇り/雨ですが、明日から少し天気は良くなるようです。

沖縄~九州は台風が近づいているようなので被害が出なければいいのですが。

 

 

今回のブログは当社に新しく導入された電気炉を紹介します。

この電気炉は水素、ウェット水素、窒素、アルゴン、真空雰囲気で2300℃の熱処理ができます。

 

ウェット水素??

その名の通り濡れた水素です。湿った水素にすることで有機物を分解しやすくしたり、汚れを取れやすくしたり、様々な効果があります。

 

導入されてから早速2300℃で熱処理をしてみると「ブゥ~~~ン~~」と結構大きな音がします。

これは変圧器の鉄心が磁歪(じわい)現象によって伸び縮みして、鉄心の継ぎ目などから音が鳴るそうです。

(日立産機システムさんのHPから引用させていただきました)

低い音が出るのは普通。と記載されていますが音に慣れるまで少し不安ですね。

現在、本稼働に向け炉内の温度分布を調査しているところです。

 

さて、この炉を何と呼べばいいか・・・?

当社には別の高温熱処理炉があるのでそれぞれに名前を付けることにしました。

新しい方の炉なので、新焼結炉・・・流行にあやかり、シン・焼結炉。

今後、新しい炉を導入するとシン・シン・焼結炉。ややこしくなるから却下。

 

上司に相談すると。「2号機」はどう?     即決です。

ということで命名「焼結炉2号機」。某アニメ風の弐号機にしたかったのですが止めておきます。

 

以前より大きな材料の高温熱処理ができるようになったので今後のブログで紹介していきたいと思っています。ご期待ください。

熱処理のみの受託も可能ですので、お気軽にお問合せください。

 

最後に、この電気炉は「事業再構築補助金事業」の支援を受け導入しました。

大切に使用し、どんどん活用させていただきます。

展示会 N-PLUS に出展します

2022年09月07日 (水)16時47分PM

岳石電気は、9月28~30日に東京ビッグサイトにて開催される「もの作りの総合展」NーPLUSに出展致します。


NーPLUS は、ものづくりとモビリティに新たな価値をプラスをコンセプトとし、素材から加工技術構成要素である部品、製品までを網羅した展示会です。

会場図はまだ公開されていない様ですが、弊社は「受託・加工技術展」のG-67ブースとなります。

岳石電気は 、主に3つのシーズから切り込んだ展示を予定しており、以下の内容を予定しています。

      

1)精密機械加工

汎用旋盤、NC旋盤、マシニングセンタ、平面研磨機、センタレス研磨機、放 電加工機、プレス機などを用い、多彩な加工品を展示予定です。

 W・Mo・Taの難削材ネジ、特殊複合加工品 など

2)高温熱処理

真空・水素・窒素雰囲気などマルチに高温処理が出来る炉を活用した様々な応用製品を展示予定です。

アルミナコーティング、イットリアコーティング、複合溶接、エッチング品 など

3)コイルフォーミング+アセンブリ

自社設計した特殊フォーミングマシンを駆使した特殊形状コイル、初張力をコントロールしたコイルを展示予定です。

ガイドワイヤー、多角コイル、長尺コイル、各種溶接アセンブリ品 など

※展示物は変更になる可能性も有ります。

   

取扱材料の一例:タングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン、タングステン合金、コバールSUS(316L、310S)、真鍮、セラミックス(アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、ステアタイト)など                                

            

詳細については、当日会場にて是非お確かめ下さい。

トリタン

2022年08月04日 (木)20時00分PM

  営業の大坂です。海外からトリタンのワイヤーやロッドを輸入するような仕事もやっています。

  最近、トリタンの供給をやめてしまう材料メーカーがちらほらとみられるようになりました。

  トリタン(Thoriated Tungsten)に含まれるトリウム(Thorium)というのは非常に微弱ではありますが、放射性があるものです。このトリウムに対する規制が厳しくなっているようです。

  溶接するときに使用される電極棒以外にも、照明の世界でもごく当たり前に使用されている材料のひとつで、キセノンランプやキセノンフラッシュランプの電極などに多く、手広く使われています。

  TIG溶接の電極棒と同様に、放電性が良くて長寿命化につながるといったのが、ランプの電極として使用される主な理由だと思います。

  ただし、前述したように、放射性があるというところから、何か違った酸化物をタングステンに加えて、トリタン電極を使用した時と同じようなパフォーマンスを得ることができないかということを、材料メーカー、ランプメーカー、岳石の間でいろいろと試してみました。放電性、放電の安定性、長寿命などのことを考えると、トリタンにとって代わるものはいまだに見つかっていません。

機械加工(新規導入設備)での取組み

2022年06月28日 (火)13時00分PM

こんにちは 製造部/生産技術課 松波です。

6月だと言うのに梅雨は明け、記録的な猛暑が続いています。
そんな暑いなか弊社の加工グループでも熱い取組みが展開されています。

今年初めにマシニングセンタや複合旋盤などの設備を導入しました。
既存のエリアを整理し搬入したのでいろいろと環境整備など大変でしたが、
現在は製品化に向け試行錯誤し、マニアックな楽しい時間を過ごしています。

弊社の加工品は主に難削材と言われるタングステン、モリブデン、モネル、
タンタルなど知る人ぞ知る、知っている人は投げ出したくなるような、
一般的な金属の常識が通用しない作業が多くなります。

その中で加工担当者が取組んでいるものについて紹介します。

複合旋盤でのテスト加工品です。
※複合旋盤加工に関しては使用経験が乏しく、先ずはどの様な事が出来るのかから始めてみました。

材料はφ12のモリブデンで、中心部にφ3を残し、厚み3mmの加工となります。

この様に複合旋盤を使用し一貫加工出来るようになりました。

今後も1歩ずつではありますが着実に知見を深めていき、
沢山のお客様の要望にタイムリーにお応えできる様に活動を続けていきたいと思います。

また、機会があれば新しい取組みを紹介したいと思います。

機械加工製品のご紹介

2022年05月26日 (木)20時58分PM

 こんにちは 技術課の芭蕉です。

 皆様GWは満喫できましたでしょうか?今年は行動制限もなく、旅行に出かけて羽を伸ばした方も多いのではと思います。我が家では三男がGWの前日に発作を起こし、そのまま入院となってしまいました。診断結果は喘息です。GWの間は治療でずっと病院で過ごすことになりコロナのため面会もNGでしたが、GW最終日に無事退院し元気になって帰ってきました。当面は毎日薬を飲みながら様子を見る必要がありますが、運動制限などもなく、成長するにつれて気管が広がり回復するだろうとのことで一安心です。

 喘息になった要因の一つにダニ、埃NGとのことで、GWは大掃除期間として、徹底的に掃除しまくりました。ちょうどテレビCMで ジャパネットたかたが大セールと宣伝していた、ダイソンの掃除機をGET!重さなんと1.5kg!!もちろんコードレスなのでめっちゃ快適です。新しく手に入れた武器を片手に部屋中のゴミを吸い集め、布団ノズルで布団のダニも退治しました。ついでに断捨離を行い、いらないものは全て捨てました。おかげで三男が返ってきてからも発作の症状もなく、部屋もきれいになり快適に過ごしています。GWは遠出が出来なかった為、夏季休暇はどこかに出かけようと今から子供達と計画しています。

 さて仕事の話に戻りましょう!

弊社で製造した機械加工製品を紹介したいと思います。今回はタングステン、モリブデンのネジです。

 上記の写真は、タングステンのネジです。

 最外径φ4から段付きに切削加工し、M3のネジ加工を行い先端に幅1mm、深さ2mmの溝加工をしています。全長は約10mmです。本製品はもともと、旋盤で手動で製造していたのですが、現在は自動盤で加工をできるように検討し、大量生産,コスト削減が可能になりました。モリブデンでの製造も対応可能です。
 

 弊社では、今年の2月に複合旋盤機とマシニングセンタの新しい設備を導入し、機械加工製品の製造に力を入れております。新しい製品を随時紹介していきますので楽しみにしていてください。

モリブデン(Mo)-ルテニウム(Ru) ろう材ペレット

2022年05月06日 (金)21時30分PM

お疲れ様です。開発を担当している森です。

以前、モリブデン‐ルテニウムろう材の開発状況についてご紹介させていただきましたがその後、色々と試しておりまして、現在では写真に示しました様な、接合と加工を含めた総合的なご提案も可能です。

ただ、このろう材は粉末状もしくはペースト状ですので、使用状況によっては扱いにくいことがあります。そこで今回、ペレット状にしてみましたので、改めてご紹介させてください。

写真は、ろう材をプレス成型したものですが、脆いため、形状が崩れてしまった例です。この様な状態ですと取り扱いが難しく製造することが困難なため、改善が必要です。


バインダーの配合比、焼結温度などの条件を検討し、できたものが写真のペレットです。サイズは直径約5mm、厚さ約0.3mmです。


試しに切断してみたのですが、割れたり崩れたりすることはありませんでしたので、取り扱う上で十分な強度を持っていることが分かりました。


この様に弊社では、引き続きモリブデン-ルテニウムろう材の開発を行っておりますので、先ずはご相談いただけますと幸いです。

タングステンの鏡面研磨のご紹介 ~撮影は難しいぞ編~

2022年04月26日 (火)10時46分AM

こんにちは。開発の金野です。

外を歩くと汗ばむ季節になりトレーナーを片付けようか迷っていますが、片付けた後は肌寒くなって「片付けなきゃよかった!」と後悔することが多いのでもう少し先にと思ったりもしています。

 

今回はタングステンプレートの表面研磨についてです。

単なる板の研磨ではなく、お客様からの要望でプレートに空いた穴の内側も研磨して欲しいとのことでした。

 

試行錯誤しながら完成した物がコチラ。重ねあっている手前のザラザラしたプレートが研磨前、奥のキラキラしたプレートが研磨後です。右の図は左の図の一部分を拡大しています。

研磨するとキラキラしているのですが、よく見ると研磨後も若干凹凸が見えます。

うーん。納得いきません・・・。ということでもうひと手間。

かなりいいところまでいったのではないでしょうか。 何が違うか。というと下処理です。
料理でも下処理、準備が大事と聞きます(私は料理できません)。

良いものを作ろうとするとひと手間必要なんですね。

 

意外に大変だったのは「キラキラを表現する」です。どうやって撮影するかです。

いつもの撮影方法ではこのように真っ暗になってしまいます。表面は鏡のようになっているのでカメラを近づけすぎると私の顔が映ったり、私のデスクで撮影するとキーボードが映り込んだり・・・。

いい方法、コツなどご存じの方は教えていただけると助かります。

 

表現が難しいといえば。

私は某局のプレバ〇という番組が大好きで欠かさず見ています。正確にはその時間には帰宅できないのでほぼ録画です(視聴率に1人追加しておいて下さい)。゙

塗り絵や水彩画のコーナーがありますが、陰影のつけ方、光やテカリのつけ方で上手い下手が分かるような気がします。うーん難しい・・・。 ちなみに私は絵も描けません(笑)

 

弊社ではワイヤーはもちろんのこと、板なども研磨可能ですのでお気軽にご相談ください。

特殊コイルの紹介

2022年04月18日 (月)17時09分PM

こんにちは営業部技術課の川上です。今回は岳石電気としては珍しい「ポリエステル銅線」を使用したコイルのご紹介です。

ポリエステル銅線とは、ポリエステル樹脂のワニスを導線上に焼き付けたエナメル線で、 耐熱性、絶縁性、耐溶剤性、高周波における誘電特性に優れており、電気的特性が良好な代表的なマグネットワイヤです。用途として、 汎用モータやトランス、ソレノイド、コイル、携帯用発電機などに使用されます。

マグネットワイヤとしては幾つか種類が有り、許容最高温度や強度によって選択されます。例えば許容最高温度であればポリイミド銅線が220℃と最高ですが、被膜(樹脂)の強度が弱いといった弱点も有ります。今回使用しているポリエステル銅線の 許容最高温度 は155℃程度となります。

樹脂がコーティングされているので、絶縁性に優れているのですが、マグネットコイルとして使用する為には導通させなければなりません。その為、被膜を除去する必要が有るのですが、これには特別な薬品を使用します。

下の写真では判り易くする為に、リード(足)の上側は素の状態(茶色光沢有り)とし、リード下側に薬品を塗布してみます。(色的には台所の嫌われものGにそっくりです)

1分ほど漬けておくと自然に被膜が浮き出してきます。こうなれば布で軽く拭き取るだけです。 この作業を見ていると、青春時代に湘南の海で焼き過ぎて剥けた皮膚を思い出し、甘酸っぱい気持ちになります。。。

さらにお客様の要望によっては仮半田付けを要望される場合も有りますので、その際には半田槽に漬けると、被膜部分は半田を弾き、被膜の除去された部分にのみ半田が載ります。

と言う事で今回は特殊なコイルについて御紹介致しました。弊社ではタングステンだけでは無く、SUS・Mo・Pt・Niなど様々な材種にも対応致しますのでお気軽にご相談下さい。

新しい設備の導入

2022年03月26日 (土)15時26分PM

 お久しぶりの木村です。 

 

 今週3月21日に、新型コロナウイルス感染症のまん延防止等重点措置が解除されました。

 

 ちょうど去年の同じ日に、一都三県に発令されていた緊急事態宣言が解除されていて、年度末、新学期の人の動きがあるこの時期というのが、どうもタイミングが良くない。。。 

 

 それでも、暗いニュースが多い中、制限が無い状態で少しでも前向きに行動できるのはいいですね。

 

 さて、当社では、先月2月に新しい加工設備のマシニングセンタ、複合旋盤機を導入しました。  

 

        

 
搬入口の扉を拡張
複合旋盤機

 まだ、フル稼働ではありませんが、これからドンドン働いてもらいます。

 

 それと、6月には、大型の高温炉の新設も控えています。

 

 この設備に関して、今、様々な材料や部品の入手、調達が思いどおりにいかなくなっている状況下、例に漏れず部品が入らないため、当初の計画よりも遅れそうです。 

 

 既に、付帯工事は始まっていて、4月になると関連設備も入ってきます。 

 

コンクリート基礎工事

 

 

配線ダクト工事

 

 これら新しい設備での成果物については、後日、別の担当から紹介させていただきます。  お楽しみに。

 

Taの切削、穴あけ、ネジ切り加工

2022年01月26日 (水)18時16分PM

開発担当:技術 芭蕉
テーマ: Taの切削、穴あけ、ネジ切り加工


開発の背景

半導体関連の部品で、材質がタンタルの加工依頼品が増えてきた為、タンタルの切削、穴あけ、ネジ切り加工ができるように検討を行い、売り上げ拡大を目指す。


開発品用途・スペック

・軸径φ4→φ3の段付き切削加工 全長10mm 穴φ2.0×深さ10mm
・軸径φ4 M3ネジ切り加工3mm


開発の進捗内容

・切削、穴あけ加工品の達成
・ネジ切りは加工検討中

ポイント

切削、穴あけ、ネジ切り等の様々な加工が可能になり仕事の幅が広がった。

ニッケルろう付け(接合技術)

2022年01月11日 (火)14時20分PM

開発担当:開発部 森
テーマ: ニッケルろう付け(接合技術)


開発の背景

キセノンランプや超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどの各種放電ランプに使用される電極は、点灯中はアーク放電によって高温となるため、電極構成部品の接合には様々な工夫が必要です。我々は、融点や電気伝導率が比較的高い特徴を持つニッケルをろう材とした接合技術の開発に取り組みました。


開発品用途・スペック

<用途>

放電ランプに使用される電極構成部品の接合
具体的には、分光分析、UV殺菌、UV硬化、レーザー励起、半導体露光装置、耐候試験機、ストロボなどに使用される特殊ランプ

<材質>

タングステンのバルク材・多孔質材など


開発の進捗内容

ニッケルによる、ろう付けの一例


ポイント・苦労点・その他

<ポイント>
高温環境で使用可能です。製品形状によっては、バルク材からの削り出しによる造形よりも、異種形状の部材を接合することで実現する方が材料コストを削減できる場合があります。
<苦労した点>
接合強度と見栄えの両立

ポイントフィラメント開発

2021年12月16日 (木)09時17分AM

開発担当:開発部 金野
テーマ: ポイントフィラメント開発


開発の背景

走査型電子顕微鏡(SEM)は卓上型や低真空型、汎用的なものから高性能な高分解型まで様々なものがあり、これらの装置には電子を発生させる材料としてタングステン等の細線が使用されている。当社では照明用のフィラメント作製技術(巻線や熱処理)を生かし、熱電子銃用のタングステンフィラメントを製造している。SEMの分解能は電子のスポット径で決まるとされているが、現在製造しているタングステンは図のようなヘアピン型であるためにスポット径が大きく分解能が高くない。高分解能の電解放出型は図のような先端の尖った針状(ポイントタイプ)に加工しなければならず、さらに単結晶のタングステンを使用しているため非常に高価である。 

そこでヘアピンタイプに使用されているタングステンを針状に加工して、現行品よりも高分解能で安価な熱電子銃用のタングステンフィラメントを製造する技術を開発する。また、ヘアピンタイプは断線した時点で使えなくなるが、ポイントタイプは徐々に消耗していくためヘアピンタイプよりも長寿命化できると考えられる。


開発品スペック

先端の形状はR=15um程度
線径<0.15mm


開発の進捗内容

加工後の先端は15um以下を達成


ポイント・苦労点・その他

<ポイント>

先端には単結晶タングステンではなく、配線/ヒーターに使用している線材を使用
様々なワイヤー径が使用可能

<苦労した点>

先端のザラつきを無くして鋭利に尖らせること。 作り方によってはクレーターのような凹みができたりします。

非常に細い線なので接合部に力がかかると折れてしまう。薬液が入っている容器の淵にぶつけて折れてしまったことも。今後はより強固に接合できるよう改善していく。

多条コイルへの挑戦!

2021年11月26日 (金)17時51分PM

技術課の川上です。今回は多条コイルのご紹介を致します。

通常の巻線ではメインワイヤー1本をコイリングして作成するのですが、多条コイルは巻線時に複数のメインワイヤーを同時にコイリングする製品となります。特徴としてはトルク性の向上となり、主に医療でのガイドワイヤーなど、回転の追従性を求める為のご要望が多いです。

弊社では長年、照明用のフィラメントコイルを作成して来ましたので、そのノウハウを生かしたコイルの作成が可能です。特に医療用として弊社設備のメリットのひとつとして、芯線に巻き付けた後に芯線を除去する手法が有り、この方法を利用する事で、長尺や可変ピッチなどが容易に作成出来ます。実際に作成した4条コイルがこちらです↓

4条コイル写真

これらは、素線φ0.12㎜ SUS304 の 4条となっております。外径がφ0.74㎜ 全長が4㎜です。ちょっと判りづらいので拡大すると、、、

拡大写真

拡大して見ると4本毎に若干ズレが生じているのが判ります。現時点では既存設備を少し改造して作成しているので、この様な形になっておりますが、今後はさらに条数を多くしたものにチャレンジする為に設備の大幅な改造も視野に入れて取り組んでいます。

ちなみに、このコイルをSUSの棒に溶接する事も可能です。溶接も抵抗溶接・レーザー溶接・Tig溶接などを完備しており、目的・用途に応じて使い分けております。

溶接写真

以上の様に、弊社では様々な試作にもトライさせて頂いております。一般的なスプリングメーカー様が出来無い案件でも弊社では可能な場合も多々ありますので、ご要望が有ればお気軽にご連絡下さい。

岳石電気㈱ 営業部技術課 川上まで  
E-mail: kawakamiy@takeishi.co.jp

六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる 第二章(電子は出るのか!?)

2021年10月28日 (木)20時32分PM

こんばんは。開発を担当している金野です。

新型コロナウィルス感染者が少なくなりつつあり、久しぶりに旅行をしてみようかと思っているところです。ですがっ!ガソリン価格の高騰につき燃費の悪い車に乗っているので車での遠出は止めておこうかと悩み中です。ちなみにこの一年間で1リットルあたり30円以上値上がりしているので晴れの日は自転車通勤をすることに決めました。

これから寒くなるのに・・・風邪ひかないようにしないとですね。

 

さて、六ホウ化ランタン(LaB6)の焼結体を作ってみる。の続々(ゾクゾク)編です。

前回の4mm程度のLaB6をガリガリ削って磨いてみました!の続きですが、悲しいことに掲載後実験室に放置していると崩壊。また振り出しです。

 

色々と見直しをしてみました。原料の状態や焼結条件・・・等々。

10mm程度の焼結体をつくることに成功しました!しかも今回作製したものは前回のものと比べ物にならないぐらい硬いんです(カッチカチです)。サンドペーパーや研磨機如きでは傷一つつきません!

上司に「全く磨けないんですけど。どうしましょうか?」と尋ねると奥の手があるとのこと。実験室に連れられていくと出てきたのが「ダイヤモンド粉末を混ぜた磨き液!」

なんとリッチな。私の実験なんぞにこんな高価なものを使ってよかったのでしょうか。

この高級磨き粉を使うとピカピカに磨けました!

磨いている途中に落っことしたりしても大丈夫だったので、満を持して切削加工した後が下の画像で崩れずに削れました。

現在試作品を評価中で、電子が無事に出ることを祈っています。

せっかく作れるようになったので、今後は用途を見つけて行かねばなりません。

 

LaB6とは関係ありませんが

「ダイヤモンドとダイアモンド」書くとき、どっちだっけ?と思った事はありませんか? 私は子供のころから迷います(笑)

気になった方は文化庁HPの外来語の表記 留意事項その2(細則的な事項)、を検索してみてください。

小さいけど凄いんです

2021年10月14日 (木)08時56分AM

生産技術の松波です。生産設備の設計、改造、保全、改善を担当しています。
先日、我が家の10年選手のホームシアターのスピーカーから音が出なくなり、可能な範囲で分解してみましたが、ほこりの中に小さな部品がいっぱいあり、よく見えないので掃除してインオペ。(本業ではそんな事は絶対にしませんが。)当然、壊れたままで、どうしたもんかと悩んでいました。 小さい部品と言えば、弊社で生産している製品でもワイヤー(径が0.1mm)を巻いて大きさが10mm x 4mmくらいのコイル(ばねのような形状のもの)があります。 数字だけではピンとこないかもしれませんが、普段の生活で使用しているもののスケール感からするとかなり小さいです。 かさばらない事はよいのですが、小さすぎてピンセットでないと掴めなかったり、投影機や拡大鏡などを使わないと形状の確認ができないのが難点です。 また、この製品を生産してる設備の構成部品も当然小さく、壊れたり改良する時に製作を依頼している加工業者さんへは常にご負担をおかけして、申し訳なく思っています。 しかしながら、このような小さいものが、医療機器やセンサー分析機器など現代社会になくてはならないもののコアパーツとして使用されています。 スピーカーの部品と同様に小さいながらも、広く皆さんの縁の下の力持ちとして活躍しているのだなと思うと、とても嬉しくなってきます。 老眼で見えづらく、なかなかの扱いづらさですが、皆さんのお役にたっているとの想いでこれからも励んでいきたいと思っています。

EV車用バッテリーや半導体PKG検査に活用するX線検査装置

2021年10月01日 (金)12時48分PM

最近、水素と電気自動車、自律走行車関連産業の復興期を迎え、自動車用半導体・バッテリー市場が急成長しています。特に半導体や電池は、安全と直結された部品で、これを検証するための検査工程の重要性が高まっています状況。

専門市場調査会社によりますと、2021年の世界の電気自動車の販売台数を約687万8,000台と推定しております。 2020年の売上高310万台の倍を超える成長になります。またグローバル電気自動車市場が2021年から2030年まで年平均21%大きくなって、2030年には販売量が4000万台に達するだろうという予測が出てきて関連検査装置市場も一緒に成長していくとの予測まで出ております。

また、最近台頭した半導体品薄状態で、半導体工程の不良を検査する装置も注目されている。特に、米国インテルと台湾TSMCなどの主要な半導体サプライヤが世界中の様々な業界を席巻している半導体の長期化に備える姿を見せており、半導体検査装置の市場は継続的に成長するものと見られる。 このように、自動車用半導体及び電池検査装置の需要が増えつつ、半導体およびバッテリ検査装置の需要性が注目されている。色々な検査装置中X-Ray検査機器は半導体重要工程の内部不良を検査する方式よく使われいます。


半導体PKGのX線 透過写真
抜粋:SEC社(海外X線装置メーカー)



リチュムイオンバッテリーのX線 透過写真
抜粋:SEC社(海外X線装置メーカー)

弊社岳石電気朴はこのようなX線検査機や医療用CT等に使われるタングステン、モリブデン、タンタル等のレアメタル素材でフィラメントを製作しております。少量試作から量産まで、お客様が満足するコストと納期を提供するように一生懸命頑張っております。是非お問い合わせなど持っていらっしゃるのあれば気がするく弊社のメンバーに声をかけてください!宜しくお願い致します。

「あかりの日」で思うこと。

2021年09月24日 (金)21時10分PM

   10月21日は「あかりの日」です。

   なぜ、「あかりの日」を10月21日にしたかというと、10月21日というのは、大昔にアメリカのトーマス・エジソンが京都でとれた竹の繊維を使用したフィラメントを使用して、白熱電球を世界で初めて一般に公開した日が10月21日だったからだそうです。日本では、1981年に、エジソンさんが白熱電球を、世に紹介した記念日として「あかりの日」を制定したそうです。日本の京都でとれた竹を使ったというのも、大きな理由の一つだと思います。「あかりの日」というのは、あまり浸透はされていない記念日で、他の国には多分ない、日本独特の日のようです。トーマス・エジソンというとGE(Genera. Electric)を思い出します。エジソンさんはご存じのように発明家で、GEを1878年に設立したことで有名です。

   日本では照明をやっている会社がいろいろあります。LEDの普及で随分と様相が違ってきてしまいましたが、世界で3大照明メーカーをあげろと言われれば、アメリカのGE、オランダのPhilips(現Signify)、ドイツのOsramではないかという人が今でも多くいると思います。20年前に、ワールドトレードセンタービルが崩壊したのちに、瓦礫を取り除いたいわゆる、グラウンド・ゼロといわれる場所に、キセノンランプを夜空に向かって点灯して、ビルの姿を闇夜に浮かびあがらせ、9月11日に何が起こったのか、なぜ起こったのかを考えさせるのがその3大照明メーカーの一つのGEです。

   暗い場所を明るくして、人々の暮らしを快適にするという、本来の”あかり”からは、ずれてしまった使用方法なのかもしれませんが、こういった”あかり”の使い方もあるのですね。「あかりの日」には、10月21日には”あかり”ってなんだろうと少しでも考えるといいのかもしれません。

長いサーメット棒を作ってみた。

2021年08月01日 (日)17時06分PM

こんにちは。開発を担当している金野です。

 

東京オリンピック期間も半分が過ぎ、日本選手の活躍している姿を見ると、私も仕事を頑張っていこう!と思う毎日です。

ただ、こんな間近で開催されているにも関わらず応援に行けないのが残念でなりません。

大人しくテレビを見ながら日本選手団を応援しているので皆さん頑張ってください!

新型コロナが収束して今年の冬に忘年会があるとすれば、ドローンの操縦はできないので、ピクトグラム50競技を練習して披露したいと思っています(笑)

 

さて、今回は長いサーメット材料(棒)を作製したので、ご紹介いたします。サーメットとはceramics(セラミックス)とmetal(金属)からの造語で、耐熱性や耐消耗性を高めたものを指すようですが、弊社で製造しているサーメット材料はランプ部品の一部で封止性を高めるために使用されています。

 

これまでは製品は数センチのものでしたが「もっと長いものが作れないか」とお客様からの要望で作製してみました。

 

長いものを作ろうとするとグニャっと歪んだり割れたりしていたのですが、製法を改良してみた結果、仕上がりは真直ぐで15cm程度のものが作れるようになりました。もう少し改良したいところはあるのですが・・・。

このように弊社では既存品の改良にもチャレンジしていきますので、何なりとお申し付けください。

 

最後に、これからが夏本番です。暑い日々はまだまだ続きます。暑さ対策をしっかりとして、この夏を乗り切りましょう!

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