開発レポート

高融点金属を溶かす加工技術

開発課の島田です。前回ご紹介した傾斜材については引き続き改善をおこなっていますが、今回は岳石電気の加工技術の一つである、電解研磨についてご紹介したいと思います。

電解研磨は電解液中でワークを通電させることにより、金属の表面を溶かす加工技術です。物理的な力で研磨しないため、残留応力が発生せず、「焼け」や、残留物による「汚れ」が発生しないといった特徴があります。

実際に電解研磨したタングステンが以下の写真になります。電解研磨①-1

研磨部分が光沢になっているのがわかります。

SEMで表面観察した結果が以下になります。

10V-0.6A-60s NaOH25%

研磨部分は表面が溶けている為、径が細くなっており、未研磨部分と比較すると表面が滑らかなのがわかります。

次にコイルを半分研磨した結果になります。

電解研磨⑤-1コイル

コイルの左側は研磨され、細くなっている様子がわかります。電解研磨では上記のような微細な加工もおこなうことができます。

岳石電気では、これらの技術を駆使し、難しい加工等にも積極的に挑戦します。タングステンに限らず、材料の加工でお困りでしたら是非一度ご相談下さい。

2017-09-15
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