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電子源の用途について(質量分析を例に)

2016年07月22日 (金)18時46分PM

開発を担当している森です。

 

前回、電子源について紹介させていただきましたが、今回はその用途について少しお話ししたいと思います。

弊社で取り扱っている電子源は熱電子放出型です。その原理を利用した分析技術や加工技術は多数存在しています。下記はその一例です。

 

・蛍光X線分析

・X線CT

・電子顕微鏡、透過電子顕微鏡

・質量分析

・電子ビーム溶接・溶融  ・・・

 

例えば、3Dプリンター用途の電子ビーム溶融は、レーザ溶融より精度は劣るようですが、高速度造形が特徴のようです。

 

その中で、我々が近年携わっている質量分析について、少しお話ししたいと思います。

質量分析法は、測定対象をイオン化してその質量を測定し同定や定量を行う方法で、その装置は次に示すとおり様々ですが、いずれも一長一短があり万能機は無いようです。

 

・四重極型

・磁場型

・イオントラップ型

・飛行時間型

・FT-ICR型

・イオンモビリティ型  ・・・

 

先程、イオン化という言葉が出てきましたが、代表的な方法に電子イオン化法(EI)とういものがあり、我々もこれに用いる電子源を製造しております。ガス分析においては、ほぼ使用されているようなのですが、イオン化エネルギーが強く、生体サンプルは壊れてしまうため、ライフサイエンス分野には向いていない方法とのことです。尚ここでは触れませんが、イオン化にも多くの方法があるようです。

また、興味深い話では、地震発生予測の研究においても質量分析装置が用いられているようです。用途は製造ライン、食品やライフサイエンス分野だけではないようで、幅広いですね。

 

質量分析の世界は奥が深いようです。

 

まだまだ勉強不足ではありますが、様々な分野でお役に立てるような製品を今後も提供して参りたいと考えております。各種のご相談をお待ちしております。

 

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